小鳥と林檎

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森の奥深く、鬱蒼とした緑に覆われた森の中腹に、小さな一軒家があった。その家の庭には、古木の枝に実った林檎の木が幾つも生えていた。秋風がそよぎ、林檎は熟れに熟れ、赤く、黄金色に輝きを増していた。
その庭に、毎日、小さな鳥が訪れていた。その鳥の名前は、ヒヨドリ。小さな身体に、輝く黒い羽根を持つ、活発で好奇心旺盛な鳥だった。ヒヨドリは、他の鳥たちとは少し違っていた。他の鳥たちは、林檎の実を啄ばむことに満足していたが、ヒヨドリは、林檎そのもの、そして林檎の木に秘められた何かを探し求めていたのだ。

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