このインタビューは、
R06年度「10上下水道部門」必須問題Ⅰ-2を基にして構成しています。
😉登場人物紹介(👧👦👨💼)
👧美咲:
「ふん、来年の生徒会長はアタシのものよ!街づくりに興味があるから、今回のインタビューは絶対に成功させるわ。翔太には負けないんだから!」
(中学2年生。生徒会副会長。生徒会長の座を狙う強気な女の子。理科が好きで、街づくりに燃えている!)
👦翔太:
「(ボソッ)…美咲には言えないけど、実は僕も生徒会長を狙ってるんだ。今回のインタビューで水川さんに良いところを見せたいな。将来は、上下水道を支えるすごい機械を作るんだ!」
(中学2年生。生徒会副会長。美咲に押され気味だけど、秘かに野心を燃やすモノづくり少年!)
👩💼水川さん:
「あらあら、なんだか元気な中学生たちが来たわね。上下水道のこと、わかりやすく教えてあげられるかしら? ま、任せてちょうだい! 上水道も下水道も、どんとこーい!」
(上下水道部門の技術士。上水道と下水道の両方に精通した頼れるお姉さん。中学生にも分かりやすく説明するのが得意!)
🎤インタビュー開始!
(ピンポーン♪ インターホンが鳴る)
👩💼水川さん:
「はーい、どちら様ですか?」
👧美咲:
「こんにちは!今日インタビューをお願いしている美咲です。翔太と一緒に来ました!」
👦翔太:
「こんにちは!翔太です。今日はよろしくお願いします!」
(ガチャ)
👩💼水川さん:
「いらっしゃい!よく来てくれましたね。どうぞ、中に入って。お茶でも飲みながら、ゆっくりお話しましょう!」
(3人は応接室へ移動)
👧美咲:
「わぁ、すごい!立派な会社ですね!」
👦翔太:
「水川さん、今日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。」
👩💼水川さん:
「こちらこそ、若い二人に会えるのが楽しみだったのよ。リラックスして、何でも聞いてくださいね!」
👧美咲:
「はい!よろしくお願いします!」
👦翔太:
「はい!頑張ります!」
📝R06年度「10上下水道部門」必須問題Ⅰ-2
我が国においては、上下水道の普及が進むなかで、平成23年の東日本大震災、平成28年熊本地震、令和6年能登半島地震などで浄水場や下水処理施設の被災事例が見られ、上下水道施設の耐震化の加速化が重要な課題である。こうした状況の下で、以下の問いに答えよ。
(1)上下水道施設(特に、浄水場、下水処理施設)の耐震化を加速化するうえで、技術者としての立場で多面的な観点から上下水道施設に共通する技術面の課題を3つ抽出し、その内容を観点とともに示せ。
(2)前問(1)で抽出した課題のうち最も重要と考える課題を1つ挙げ、その課題に対する複数の解決策を、上下水道の専門技術用語を交えて示せ。
(3)前問(2)で示した解決策をすべて実施しても残るリスクとそれへの対応策について、専門技術を踏まえた考えを示せ。
(4)業務遂行に当たり必要な要件を、技術者としての倫理、社会の持続可能性の観点から述べよ。
「日本技術士会」HP
❓問題の前提を質問
👧美咲:
「あの、水川さん。問題文の最初に書いてある『我が国においては、上下水道の普及が進むなかで…』って、どういうことですか? 上下水道が普及しているのに、地震で被害が出ているのが不思議で…。」
👦翔太:
「僕もそこが気になります。上下水道って、もうほとんどの家にあるものじゃないですか?」
👩💼水川さん:
「良いところに気が付いたわね!確かに、上下水道はほとんどの家庭で使えるようになっているけど、問題は『古さ』なの。昔に作られた施設は、今の基準で考えると、地震に弱いものも多いのよ。」
[1] 🌏 上下水道の普及と古い施設の問題
👩💼水川さん:
「上下水道が普及したのは、本当に素晴らしいこと。でも、昔に作られた施設は、今の耐震基準を満たしていない場合があるの。例えば、昭和の時代に作られた水道管は、今の地震に耐えられないかもしれない。だから、古い施設を新しくしたり、補強したりする必要があるのよ。」
👧美咲:
「なるほど!昔の建物は、今の地震に耐えられないってことと同じなんですね。」
👦翔太:
「じゃあ、地震が起きるたびに、水道管が壊れたり、水が止まったりする可能性があるってことですか?」
👩💼水川さん:
「そういうこと。特に、浄水場や下水処理場は、街全体に影響を与えるから、耐震化がとても重要なの。」
[2] 💧 浄水場と下水処理場の役割
👩💼水川さん:
「浄水場は、私たちが飲むためのきれいな水を作る場所。下水処理場は、汚れた水をきれいにして川に戻す場所よ。もし、これらの施設が地震で壊れてしまったら、どうなると思う?」
👧美咲:
「きれいな水が飲めなくなったり、汚れた水がそのまま川に流れ込んだり…大変なことになりますね!」
👦翔太:
「街全体の生活に大きな影響が出ますね。」
👩💼水川さん:
「その通り。だから、浄水場や下水処理場は、特にしっかりと耐震化を進める必要があるの。今回の問題は、そういった背景を踏まえて、どうすれば上下水道施設を地震から守れるかを考えるものなのよ。」
👧美咲:
「わかりました!古い施設を耐震化して、浄水場や下水処理場を守ることが大切なんですね!」
👦翔太:
「問題の前提がよく理解できました。ありがとうございます!」
✅(1)耐震化を加速するための3つの課題
[1] 🔍 多面的な観点って何?
👧美咲:
「水川さん、この問題の『多面的な観点から』っていうのは、どういう意味ですか? いろんな角度から見るってことですか?」
👦翔太:
「僕は、いろんな立場の人になって考えるってことかな、と思いました。」
👩💼水川さん:
「お二人とも、良い線いってるわね!多面的な観点っていうのは、色々な角度から、そして色々な立場になって物事を考えることなの。例えば、技術的な面だけでなく、お金のことや、環境のこと、それに使う人のことも考えるってことね。」
👧美咲:
「なるほど!一つのことだけじゃなくて、いろんなことを考えないといけないんですね。」
👦翔太:
「技術者としての立場ってことは、僕たちが将来技術者になったつもりで考えれば良いんですね!」
👩💼水川さん:
「そうよ!技術者になったつもりで、上下水道施設を地震から守るために、どんな課題があるか考えてみましょう。」