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タロット大アルカナの6番目のカード「恋人(The Lovers)」。名前のとおり、主に恋愛や人間関係の象徴としてイメージされがちなカードですが、その本質的なテーマは“愛”だけにとどまりません。実は、「選択」「決断」「調和」といったキーワードを内包しており、人生における重要な岐路を示唆する奥深い1枚でもあります。
今回は、「恋人」の正位置・逆位置それぞれの解釈、恋愛だけでなく仕事や人生全般へのメッセージを掘り下げてみましょう。
1. 恋人(The Lovers)の大アルカナにおける位置づけ
前の5番「法王(The Hierophant)」が示す共同体や伝統、精神的な学びを経て、6番「恋人」は**“自分の内なる声に従い、どう選ぶか”**という個人的な意思決定のテーマが表面化してきます。
タロットの物語で見ると、ここで愚者は“周囲の価値観や道徳”だけでなく、“自分が本当に望むもの”に気づき、それを選び取る自由と責任を自覚していく──という流れが暗示されます。単なる恋愛だけでなく、人生における重要な岐路に立たされるという解釈ができるのも、このカードの特徴です。
2. 恋人のキーワード
2-1. 正位置のキーワード
恋人が正位置で出現した場合、しばしば以下のようなポジティブなキーワードが挙げられます。
・愛・調和・パートナーシップ
文字通り“恋愛運上昇”のイメージも強く、良好な人間関係の形成や深い結びつきを象徴します。
・選択と決断
愛情面だけでなく、仕事や人生の大きな分岐点において「自分の心が求める道を選ぶ」局面を示唆。
・相思相愛・良縁
お互いの気持ちが通じ合い、心の結び付きが強まる暗示。信頼や愛を基盤とした関係が育ちやすい時期です。
・自己受容と自己愛
恋愛や対人関係において、“自分を愛する”ことが大前提になるという暗示。自己肯定感を高め、他者とも健康的な関係を築く力を示しています。
こうした意味から、恋人の正位置は「愛や選択」に関して好調な気配を伝えるカードといえます。ただし、その選択には“心”が深く関わるため、常識や合理性よりも“本音”を重視せよというメッセージでもあるのです。
2-2.逆位置のキーワード
恋人が逆位置で出た場合、正位置のポジティブな面が失われたり、歪んだりして表れる可能性があります。代表的なキーワードは以下のとおりです。
・迷いや優柔不断
はっきりと決断できず、いくつかの選択肢の間で行ったり来たりしてしまう状態。
・不一致、不和
関係性にすれ違いが生じたり、パートナーや仲間とのコミュニケーションがうまくいかない暗示。
・不誠実、浮気、三角関係
恋愛においては浮気や不倫など“不正な愛”が表面化したり、相手の本心が見えずに信頼できない状態を示す。
・自己否定感
自分を愛せない・肯定できないために、他者との関係もうまく築けないケース。あるいは相手に依存しすぎる傾向も見られます。