480,000,000円(1契約)の契約を取った【飛び込み営業】の男の話-11
小太郎は、いつも、仕事の前-後に、「神社・仏閣」に寄る。
いつからか?分からないが、
どこに営業に行っても、目に入る「神社・仏閣」に、
立ち寄っては、神社では、「二礼二拍一礼」して手を合わせ、
神仏殿に、【5円】を納めて帰る。
とくに宗教には、深く関わってはいないのだが、
いつの日からか、習慣になっていた。
■苦しい時の、神、仏頼み?というわけではないのだが、
小太郎は、アインシュタインと同様に、何か目に見えないものが、
「ある」 のだけは、否定しない人だった。
ともかく、神仏に手を合わせることによって、洗心、集中する気がする。
なので、小太郎の財布には、こじゃんと(十二分に)【5円玉】が、
いつもある。
何故だか?分からないけれど、
いつの日からか?「気持ちいい」ので、そうしている。
プラスそのせいではないとは思うのだが、契約が取れる。
特に、クロージングの30分くらい前にお客さんの所ちかくの氏神様らしき所で、参拝して、周囲の情報を集めると、結構、お客さんとの雑談のネタになる。
★ある時など、
その行為自体(お客さん宅近くの神仏に寄って手を合わせる事)が、
お客さんにどこからか見られていた時があり、
クロージング時に、【信心深い・いい人】の勝手なレッテルを
すでにお客さんの内心で、張っていただいていたので、
スムーズな契約になった事がある。
☆【最短クロージングタイム】を記録した。
これには、小太郎が考え出した、
■【秘技】「フィードフォワード・クロージング戦法」
という技ともリンクして、
いい感じで、いまだかつてなかったような、
▶スタート→「クロージング訪問」→「商談開始」→「締結」→「クールダウン作業」
→「お客様宅-出」→「会社へ結果報告電話」までの【最速タイム】を記録したのだ。
あまりに客先から、出てくるのが、早かったので、
・ガチャ切り!=「即座に、断られたんだろう?」と
会社のみんなに内心で、馬鹿にされていたのだが、
■小太郎の、「とっ、取りましたー!」の電話報告で、
部内のどこからともなく、
・「おおおおおお~!』という驚嘆の声が上がったそうだ。
・・・・・
少し話がそれたが、
■「会長 邸へ直接、【飛び込み】」
どう考えてもこれしかない!
意を決して、調べた住所の会長宅に行った。
・会長 宅邸近くには、でっかい氏神様がまつられていた。
身の洗われる思いで、参拝して、いざ!
▶▶▶
と、ところが、そこは、・・・
かっこいい言い方をすると、ふつうの古民家。
悪く言うと、ぼろ家に近い、古めかしい木造づくりの家だった。
・「ママママジかーー!タケオーーー!」と、小太郎は、やや拍子抜けした。
■「大財閥の・・・大会長邸の・・・ 」→×妄想のし過ぎ!
笑えないけど笑っちゃう!
しかし、
=ここに間違いない!=
→とにかく、たたくしかない!と
気を取り直して、
■ピンポンすら、ない感じなので、
(実は、樹木の後ろにあったそうです!後日談)
木造の玄関ドアをやや強めに、「どん、どん、どん」と、
道場破りに入る侍のような感じで、
「たのもうーー!」と、ばかり、
玄関の扉を強くノックした。
つづく