480,000,000円(1契約)の契約を取った【飛び込み営業】の男の話-8
そこには、金次郎の家は、でーんと存在しているのだが、
でも、なんか?おかしい?
ひとけがないのだ!
玄関に行って、ピンポンを押してみた。
誰も出てこない。
もともと金次郎の一人住まいなので、
彼がいなければ、誰も出てくるはずもない。
不思議に思って、家の周りをぐるりと回ってみた。
失礼にも、裏庭に入った時だった!
ガラス越しに、部屋の中で、誰かが、倒れているのが見えた!
■金次郎さんだ!
小太郎は、ガラスをどんどんと叩いて、
「金次郎さん、金次郎さんーーー!」と、
大声で呼んでみたが、何の反応もない!
「やばい!」
と思って、近くにあった。鉢植えの植物の花を引き抜き、
鉢で、思いっきりガラスをぶち破って、部屋の中に侵入した!
はたして、金次郎は、うつ伏せでそこに倒れていた!
「金次郎さん、金次郎さんーーー!」とやや半泣きで叫んでみても、
なんの反応もない。
ただ、
かすかに、息は、している。
小太郎は、動転しながらも急いで!119番に電話した。
すると、
「現在・・・、○○時○○分10秒をお知らせします・・・・」
???
あやまって、どうも117に電話したらしい!
「何やってんだ!俺のばか!!」
気が動転している自分を、一瞬、笑った!
だが、そんな場合ではない!
気を取り戻して、
119番に電話した→救急車は、ものの数分で、
けたたましいサイレンとともにやってきた。
そして、救急隊員が、土足で入ってきて、
■救急隊員:「けが人は、どこですか!」
・・・?と、
ややピント外れの質問をした。
部屋の周りには、おびただしい血が飛び散っていたので、
そう質問したのだろう!
実は、
この血は、小太郎のもので、
ガラスをぶち割った時に、落ちてきたガラスが、
小太郎の右手に刺さり、大出血していたのだ!
小太郎:いいえ。違います!
これは、私の血で、この人(金次郎)が、
意識不明で倒れていたので、119番したんです。
やや、ややこしい説明の後、
金次郎は、救急車にのせられて、
どこかの病院に、走り去っていった。
そして、もう一台!救急車が来た!
そこまでは、
小太郎も覚えていたのだが、その後は、意識がなくなった。
出血多量!
つづく