会議の目的は状態目標で考えよ

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ビジネス・マーケティング
こんにちは!システム屋出身コンサルのアカツキです!

『あなたは会議設計できてますか』

会議って設計するものなの?、と思ったあなたは昔の私と同じですね。

私は、コンサルになって初めて『会議設計』という概念を知りました。

仕事というものは、会議を通して進んでいくのが通常ですので、「いかに会議をうまく設計できるか」はコンサルに限らず全てのビジネスパーソンにとって重要なスキルだと思います。

今回は、その中でも「会議の目的」をどう定義すべきか、について解説しました。

上司や先輩から、

・「会議の目的が全く分からない」
・「結局、ゴールは何なの?」

と言われる人は必見です。

コンサルはこういう風に考えている、という内容を具体的に解説していますので、ぜひ参考にしてみてください!

残念なコンサルさん


まず、はじめに残念なコンサルさんの例を見てみましょう。

残念なコンサルさんに「会議の目的は?」と聞くと、

・「進捗状況を共有すること」
・「現在の課題を理解いただくこと」

などと言った答えが返ってくることがあります。(実際にあります)

「で?」というやつですね。

百歩ゆずって本当にこれが目的だしても、上司やクライアントの貴重な時間を奪ってまで会議を開く必要はありません。

もし、コンサルがこのような会議を開いているのだとしたら、クライアントが高い単価を払っている意味を考え直すべきです。

目指したいコンサルさん


では、会議の目的はどう考えるべきなのでしょうか。

次のフォーマットで考えると良いと思います。

「○○さんが、△△できる状態となっていること」

これを主要人物ごとに定義するのです。

これが、タイトルの「会議の目的は状態目標で考えよ」という意味です。

ポイントは2つです。

・「○○さん」と、具体的な相手を思い浮かべる
・「△△できる状態」と、次のアクションに繋がるようにする

この2つを自然と考えざるを得ないようになるフォーマットです。

例えば、会議終了時点で、

・A課長が、関係部門に仕様の合意形成を図れる状態になっていること
・B部長が、上役に課題・打ち手の承認をもらえる状態になっていること

などと定義します。

次のアクションを「合意」や「承認」とすることも、一つのコツです。

なぜなら、

・A課長が関係部門と合意するためには、先方視点でのメリット・デメリットの整理が必要、や
・B部長が上役の承認を得るためには、あるべき視点での打ち手との比較や概算費用が必要

と、「合意」や「承認」を得るために必要なことまで考えざるを得なくなるからです。

特に、

「考えが浅い!」

とよく指摘をうける人は、このフォーマットで1度考えてみてください。

このまま終わっても良いのですが、さらに、もう少しだけコツをご紹介します。

それは、この状態目標を考えるときに「どんな問いに答えるべきか」です。

どんな問いに答えるべきか


会議の目的を定義するときに、どんな問いに答えるべきか、まずはレベル1の問いから順に解説します。

Lv1:「何を伝えたいか」


初級も初級の問いです。

もし、この問いに答える形で、会議の目的を考えているとするならば、すぐさま改めましょう。

Lv2:「何を伝えるべきか」


少し進化しましたね。

そもそも何があるべきか、という視点で考えることができる良い問いです。

これでも悪くはありませんが、さらに会議の目的を練り上げるための問いを紹介しましょう。

Lv3:「何が知りたいのか」


これまでと何が変わったか分かりますか?

そうです、主語が変わっています。

Lv1、Lv2はいずれも「私」とか「我々」が主語でした。

Lv3の主語は、「クライアント」や「相手」です。

問いの主語が相手側に移ることで、本来的に伝えるべきことがクリアになります。

ただ、この問いにはワナがあります。

それは、この問いに純粋に答え続けていると、クライアントが求めていること「だけ」をやれば良いという思考に陥ってしまい、単なる下請けと変わらなくなってしまう、ということです。

特に、私を含めたシステム屋出身のコンサルは、発注内容が明確に決まっている仕事をやってきていただけに、気を付けなければなりません。

では、どんな問いに答えるべきか。

Lv4:「何を知るべきか」


この問いです。

「クライアントは何を知るべきか」

主語はもちろん、相手側です。

加えて、「知りたいこと」ではなく「知るべきこと」と問うのです。

クライアントにとって耳の痛いことでも知るべきことであれば知らせる、ということです。

それは、クライアントに阿り好かれるための思考ではなく、クライアントの利益のための思考です。

これこそが、第三者であるコンサルの価値であり、クライアントが高い単価を払っている意味だと思うのです。

この問いに答えているのであれば、多少、資料の体裁が整っていなくても全く問題ありません。

箇条書きでも、何なら口頭でも構いません。

逆に、Lv1のように独りよがりの問いに答えていると、どんなに綺麗な資料を作っても何の意味もありません。

最後に

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今回は、会議の目的の考え方について解説しました。

あなたは、どんな問いに答えて会議の目的を定義していましたか?

ぜひ、

・「クライアントは何を知るべきか」の問いに答えて、
・「状態目標」で会議の目的を定義

してみて下さい。

これまでとは段違いに生々しく具体的な目的が定義できると思います!

他にも、システム屋出身コンサルが気を付けるべき内容やコンサルの基本的な考えを発信していますので、参考にしてみてください。

また、直接相談したい人は、こちらで受け付けていますので、お気軽にご連絡ください!



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