どうして公務員の仕事が減らないのか?

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こんにちは。
脱公務員キャリアコンサルタントのしーもです。

公務員の仕事っていうのは、外から見ているよりもはるかに大変で、忙しいんですが、それは中の人はわかるけど、外の人からは”ただ効率が悪いだけなんじゃないの??”と思われている面があることも確かです。

少し前だと、国勢調査…
なぜあんな一軒一軒紙の調査票配って、バカなのか?
と思われているし、
そもそも国勢調査なんてやる意味あるのか?と

正直、役所の職員だって、やらなくていいなら、やりたくはないですよ…

でも、一市町村がやらない、うちは忙しいから今回はパスとか、今回は紙の調査票は配りません、なんてのはあり得ないわけでして。

今回は、役所の仕事がどうして減らないのか?について、書いてみました。

あくまで中にいた私の個人的な見解ですけども…

仕事が減る、効率化できるはずの理由としては、
30年前と比べてIT化は各段に進んでいますし、ネット環境も進みました。

全てが紙で処理されていたものが、電子化されたことでかなり効率化が進んだことも確かです。

コロナを機に、オンラインツールの利活用も進み、その点においてもはるかに効率が上がったと言えるでしょう。

では、逆に何が変わっていないのか、何が増えたのか?というと、

30年前と比べて仕事の種類が増えている

これは間違いありません。
かつては存在しなかった業務が発生しています。

権限移譲に伴う事務増大

まず一つは、地方分権の名の下に、国や都道府県から市町村に対して権限が委譲されたことによって生じた業務があります。

元々は、国や都道府県で処理していた事務が、市町村で事務処理することになったものですね。

膨大な量の法手続きが市町村に降りてきていますが、それに伴った人手までが降りてきている訳ではありませんので、単純に事務は増加しているわけですね。

これはですね、地方の裁量で事務を進められるという建前で権限移譲が進んだ訳ですが、正直現場サイドは、委譲してほしくないものもたくさんあった訳です。

こんなもん面倒でお荷物な事務処理を押し付けられただけやろ??みたいなものも多いんですね。

時代と共に新しく生まれた業務

もう一つは、昔はそんなもの無かったのに、時代の移り変わりとともに出てきたものというのがあります。

例えば、
地球温暖化対策も30年前は、まだ日本には法律も無かった訳ですが、1998年に地球温暖化対策推進法が制定されました。

男女共同参画社会基本法、障害者差別解消法、景観法、個人情報保護法、交通バリアフリー法、空家対策特別措置法などなど、自治体に関連する法律だけでもいくらでもあります。

法律が出来ると、大抵の場合、「地方自治体は実行計画を策定する」みたいなことが書かれている訳ですね。

そうすると、
実行計画を作る業務が発生します。

計画を作るとなると、
コンサルタントに外注(税金使って発注するからには、契約手続きなど大変)して…

専門家も含めた計画策定委員会を立ち上げて…

庁内で関係部署と意見をすり合わせて…

議会にも情報共有して…

といった具合に、次々と業務は生じます。

計画作ったら作ったで、その中にはいろいろな細かな政策などが入っていますから、その進捗管理して、、、と

その先もずーっと一定量の業務がついて回ります。

このように、以前は無かった業務が次々と生まれて、代わりに無くなった業務というのは、それほど無いというのが実情です。

もちろん民間企業においても、そうした法律制定によって新たな仕事の手間が増えたなんてのは当然あるんですが、役所はその数が尋常ではありません。

30年前と比べて高齢化が進んでいる

これもどこの自治体でも差はあるでしょうが、高齢化が進んいることは間違いありません。

そうすると、何が起きるか?

高齢者が増える=役所に来る人が増えるという事です。

高齢者と言っても、今時の高齢者はみなさんお元気ですから、第二の人生を謳歌している人も多いですね。

もちろん、引き続き働いている人もいらっしゃいます。

ですが、現役の頃と比べると時間に余裕ができ、しかも元気はあるので、なにか気になることができると役所に問合せに来たり、相談や要望を言いに来る人が一定数いる訳です。

これは、30年前もいたんです。

ですが、高齢化率が上昇してるので、その人数が増えているということですね。(人口の減少がそれを上回るほどにはなっていない感じですね。)

高齢化の進展とともに、元気で時間に余裕のある高齢者がいっぱいいるわけです。

そして、30年前にはそれほど積極的に主張していなかった「市民参画」や「市民協働」というスローガンも相まって、ますます役所に来る人は増えています。

当然その方たちに応対する職員がいるわけですから、手を取られることになります。(中にはキレる高齢者に振り回される人も…)

当たり前ですが、
人口10万人で高齢化率50%のまちと、高齢化率10%のまちでは同じ業務量にはならないということですね。

高齢化の影響は他にも…

後20年もすれば、恐らく世代も移り変わって、アナログしか対応できない人というのは、かなり少なくなってくるのだろうと思うんですが、現状はまだまだデジタルに対応できない人というのは多いんです。

なので、冒頭の国勢調査も、必要性の有無はさておき、紙の調査票でなければ対応できない人も多い訳です。

そういう人を切り捨てて、うちの市はネット対応できる人だけで結構です、とかそういうことはできないですので。

民間企業ならそれでもいい場合もあるでしょうね。
イベントの予約はスマホのアプリからでお願いします。
スマホ持ってない人はごめんなさい。
で済みますから。

役所はそうはいきません。

議会との関係もそうですね。
議員さんも高齢化していたりすると、なかなか役所の中のデジタル化、効率化が進みにくいですね。

役所の何かを決める際には、議会の理解を得ないと進まないものも多いです。

その時に、議員さんの多くが高齢の議員ばかりだと、なかなか理解してもらえないし、自分がついていけないことを、市民が困るだろ!という感じで主張されますので、そう簡単ではないんですね。

最近では、いろいろなYouTube動画などで、地方議会の議員さんの姿を見ることができるので、徐々に知られつつありますが、

例の、前伊東市長だって、もとは市議会議員なのですよ?
想像してみてください、あの方が議員で、職員はあの方とコミュニケーションして仕事を進めていかなきゃならん訳です。

一時期は、市長としてコミュニケーションしなければならなかったんですから、もっと大変だったでしょう。

そりゃあ、公務員の仕事もそう簡単に減るはずないですよね…


そのままでいい訳ではない…

もちろん、だからといって役所の仕事の進め方の全てがそのままでいいとは全く思いません。

改善できることはいくらでもあるはずだし、実際に各自治体では職員の創意工夫でいろいろ改善したり、効率化したりといったことはされているんです。

そういうのをもっと共有できるようになるといいのかなとは思いますね。

言ってみれば、役所ってどこの自治体でもやってることは概ね一緒な訳ですから、全国でそういうノウハウを共有すればいくらでもいいアイデアは転がっていそうですけどね。

なんなら、近隣自治体と一部の業務をワークシェアして、平準化させるっていうような取り組みがあってもいいのかなとさえ思いますね。

この先も公務員の働き方が変わっていく事を願っています!


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