私は元々霊感のある家系で育った影響もあり、幼い頃はよく霊の姿が視えていました。
幼い頃ははっきりと服装がわかったり、姿を確認する事ができたのですが、年齢が上がるにつれて姿がぼんやりとしか見えなくなってきました。
その代わりに社会人になった頃から霊臭を感じるようになったらしく、祖父母が亡くなった時にそれがはっきりとわかったんです。
祖父が亡くなる前に物凄い悪臭のような妙な臭いを感じていたけど、周りの人にはその臭いを感じることができなかったという出来事がありました。
何度も他の人に確認したけど、誰も臭いと感じる事はなかったようなので、物理的に発せられた匂いではないのだと感じたんです。
そう思うと何となく祖父が亡くなる気がしていたので私は両親に「○月○日にじいちゃん亡くなると思う」と話しました。
言った日付に祖父が他界し、両親からは「その通りだったね、なんでわかった？」と聞かれたので、亡くなる前の悪臭が死臭だと思ったと告げました。
それから数年後、今度は祖母から祖父の亡くなる時と同じ臭いがしたんです。
その時の祖母は特に病気や怪我があるわけではなく普通に過ごしていたので、当然亡くなるなんて誰一人と思っていません。
私は臭いを感じたので不安で父にだけその事を話しました。
急に祖母が亡くなるかもしれないと告げられた父は「そんなわけないだろう(笑)」という軽い気持ちで受け流しましたが、その8時間後に祖母が急死。
この時に私が感じている匂いは死臭なんだと確信しました。
もちろん死臭だけではなく亡くなった人が来た時も生前のその人の匂いを感じます。
実家にいた頃にたまに祖父の匂いを感じて両親に伝えると、そのタイミングでたまたま父が実家のことで心当たりがあったり、祖母の匂いを感じた時も昨夜父が寝ている時に布団の周りを誰かが歩いているのを感じたというタイミングでした。
祖父が家に来たと感じた数日後に従姉と会いその話をすると
「もしかしてじいちゃん来たの○月○日じゃない？」と聞かれて、当たっていたことに驚きです。
何故わかったのか尋ねると、私が祖父の匂いを感じた日に従姉の夢に祖父が現れたとか。
実家から離れた今はあまり感じることは無いと思っていたのですが、つい最近私の部屋で祖父の匂いを感じました。
今まで感じていなかったのに何故だろうと思ったのでふとカレンダーを見ると、翌日が祖父の命日で納得。
父にすぐ連絡を入れてお線香を供えてもらいました。
霊臭を感じるのは身内に限ったことではなく、外に居る際もその場所だけ違う匂いを感じるということもあります。
周りに誰も居ないのに匂いだけが前から後ろへ風を切るように通り過ぎたりと、その場にない匂いを感じたときは霊臭だと思っています。
一時期介護施設の仕事を手伝っていた際も、あるおじいちゃんの匂いをふと感じた事がありました。
そのおじいちゃんはいつも服が清潔でご家族の方も介護に積極的だったので、いい匂いがしているのが印象的でした。
ある時期から病院に入院する事になり施設から離れたのですが、仕事の最中にふとその匂いがして何となくもう長くは無い気がしたんです。
職員さんにも「今○○さんの匂いがしました」と伝えると、「○○さん元気にしてるかしらね～」と他愛のない会話に。
数日後、そのおじいさんが入院先の病院で亡くなったと施設に連絡が入りました。
亡くなる前でもその人の匂いを感じることがあるんだなと、なんだか不思議な気持ちになった事を覚えています。
匂いという物は一度嗅いだら無意識に脳が覚えていると言われています。
その匂いに対しての記憶や喜怒哀楽が脳にインプットされているので、嗅いだことのある匂いに対しては懐かしさや嗅いだ当時の感情が出てくるようです。
亡くなった人の匂いを感じるということは、もしかすると魂にも匂いは存在するのかなと考えています。
霊臭の中には悪臭として感じるものもありますが、匂いで嫌な感情を抱かないものはもしかすると身内や過去に悪い感情を抱かなかった誰かの魂かもしれません。
