生霊飛ばしについて⑲

続きです。

この生霊を霊視・縁結びをしている

咲夜家が見ることになったのは

導きだと思いました。

もう大丈夫ですよ。

そう怨霊に言い聞かせながら

本体を探ることに。

驚いたのが

生霊を飛ばしている主、

Tさんのめっちゃ近くにいる！！

何度も会っているから

特徴を言えば

Tさんは判るだろうな

と思ったのですが、

それは同時に

好きなことがバレるってことです。

その気がなかったにしても

好きな人に

呪っていたことがバレるってことです。

そんなこと、

あってはならない。

だって恨みに恨んで

呪いの儀式をしていたわけじゃない。

ただ好きで苦しくて

憎らしくなってしまっただけ。

持って生まれた気が大きくなければ

ここまで大きな呪いにはならず

普通の人と同じように

生霊を飛ばしてしまった程度で

済んでいたんじゃないかな。

…

ある程度のことが特定できたので

見るのをやめようとしたのですが、

待って

行かないで

寂しい

寂しい

たすけて

そうやって縋ってくるので

払うのが憚れました。

もう置いておいても仕方がないので

払い落したのですが

後味が悪かったです。

ともえはこの時に初めて

呪いというものを見たのですが

現在もこの時レベルの生霊は

見たことがありません。

それは生霊の主が類まれなる

大きな気を持っているから

というのもありますが

大きさだけでなく

その複雑さも

見たことがありません。

後述しますが、

エセ占い師が絡んでいたことも

原因のひとつだったのですが。

呪いなんてものは

大抵がさっさと落としてしまおうと

意気込めるほどに

ただの悪い念です。

恋愛が絡むと

こうも複雑で悲しいものに

なるんですよね。

私が見て良かった

そう思いました。

人型を回収し

処理して

ベランダに出したものを

家に入れようと思ったのですが

しんみりしちゃいまして

夜が明けるまで

缶ビールを空けながら

ベランダで過ごしました。

馳せられた想いが強く

見習いのともえには

ビールが必要でした( ˘ω˘ )

～続く～

今日すっごい頭かゆいと思ったら

かゆいところに白髪の大群あったわ。

ともえ。