ライトノベル新人賞を受かるコツ(二次選考編)

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朝凪シューヤ
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■二次選考編

『二次選考』とは、一次選考で足切りした作品を『さらに絞り込む』段階です。
その過程では、様々な欠点がある作品が弾かれます。

具体的には、『決定的な弱点がある』、『大きな矛盾がある』、『キャラが不快』、『キャラが多すぎ』、『単語や語句に問題がある』、『主人公に魅力がない』、『誤字脱字が多すぎる』など、
『小説として最低限の事は出来ているが、何か大きな欠陥がある』作品が、落とされる傾向にあります。

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◆決定的な弱点って何?

一言で表すなら『欠陥』です。
話は一応まとまっている、そして設定やストーリーにも大きな実順はない、けれどライトノベルとしては『致命的』なものを抱えている――その場合、二次選考で落とされる可能性が高いです。
数が多いため、それぞれの項目ごとに分けていきましょう。


◆言葉が難解すぎる、クドすぎる場合


これは比較的、誰もが陥りやすい傾向にあると思います。 
ライトノベル作家を目指す方はヒット作を読み、「よし自分も!」と思う方が多いと思うのですが、その作品の影響を強く受けるあまり、その『劣化コピー』になってしまうパターンですね。

具体的には、Fateシリーズや、西尾維新さんの作品、野崎まどさんの作品など、個性的な作品――作者や作品に強烈な個性がある場合、その劣化になってしまうパターンです。

私も以前はこのタイプでした。
当時、西尾維新さんの作品や狼の香辛料シリーズなどにハマっていて、難解な言い回しや厨ニ的な文章を書くことに夢中だったのですね。
そうしたら起承転結も話の繋がりも微妙で、『作品として未熟なもの』になってしまいました。
当然、新人賞では一次選考で落ちまくりです。良くて二次選考止まりまででした。

個性的な作品は、卓越したセンスがあってこそ成り立っている作品です。そのため『模倣するのが非常に難しく、初心者がお手本とするには難しい』作品とも言えます。
磨かれたセンスによって出来た作品のため、多くの場合は劣化、あるいは中途半端な部分だけ会得してしまいがちだと思います。

例えばですが、
それは、炎のような男だった。
それは、紅蓮のごとき男だった。
このような厨ニ的文章は、要所要所で使うと効果的な場合もあるのですが、多すぎると読みづらくなって失敗します。書いている本人は良いのですが、読み返してみると多分、「なんだこれ……」とドン引きする場合もあるかもしれません。

対策としては、『応募する前にかならず読み直してみる』
ただし、書いた直後に読み直してもあまり意味はありません。執筆した作者は、ランナーズハイみたいな高揚した気持ちになっているため、『つまらない文章でも面白く感じる』状態が多いものです。
なので、時間を置く(出来れば三日から二週間くらい。最低でも一日は間を置くべき)そうして、冷静に自分の作品を見れば、良い作品に繋がると思います。


◆矛盾がある場合


これもありがちなミスで、失点に繋がります。
キャラが良くて文章も問題ない、そしてギミックなどにも惹かれるものはある。けれど、『主人公が言ってる事とやってる事が違う』、『説明した設定を無視した展開・ストーリーになっている』、『死んだはずの人物がいつの間にか生き返っていた』など、矛盾が大き過ぎる場合ですね。

大なり小なり、作品では矛盾は起きてしまう事は多いと思います。特にファンタジー作品などは、その世界独自の歴史があるため設定も膨大になりますし、小さな矛盾は発生してしまう事が多いと思います。

それが些細なものなら問題は小さいですが、(選考している方も気づかずに、あるいは気づいていても見逃してくれる事もある)主人公の言動が滅茶苦茶で、さらに設定通りに話が進んでいかない場合などは、大きなマイナス点となります。

物語は、根本的に『納得』や『感動』の積み重ねで出来ています。
ようするに、架空の舞台で、登場人物たちが面白おかしく活躍する、あるいは素晴らしい活躍をすることで、その過程に読者は心揺れ動かされます。
なのに、矛盾がある場合はそれを素直に楽しめません。感動的なシーンも魅力半減です。そのため、大きな矛盾点はあればあるだけ減点になります。

例外的に、ヒット作の中にたまに矛盾が指摘されてレビューサイトなどで盛り上がる場合がありますが、それは希少な例として思ってください。
自分の作品を直す場合の対策として、
『友人・知人・家族に読んでもらう』、『ネットに投稿してみる』などが簡単な方法でしょうか。
思いもよらぬ部分で矛盾が結構が見つかると思います。

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