暑くなると、「熱中症に気をつけましょう!」と言われることが多くなります。皆さんは周りの人にどんな対策を勧めていますか?
熱中症は、室内や夜間にも多く発生しています。
今回の記事では、世代別の熱中症対策についてわかりやすくお伝えします。効果的なアナウンスについてもご紹介していますので、ぜひご覧ください。
働きざかり世代の熱中症対策
飲酒量やタイミングにご注意!
暑くてビールの量がつい多くなっていませんか?アルコールには利尿作用があり、飲むことによって体内の水分が排出されやすくなります。その結果、脱水状態になりやすいとされています。
特に炎天下での飲酒は、熱中症や脱水症状を引き起こす可能性があるため注意が必要です。飲酒後の入浴やサウナは血圧を上昇させる恐れがあり、場合によっては脳卒中の引き金になる危険性があります。
また、忙しい働きざかり世代にとってなおざりにされがちなものが、睡眠と朝食です。
夜遅くまで働き、睡眠時間が短くなったり、朝はギリギリまで寝て朝食を摂らなかったりすることが多いかもしれません。日頃の健康管理も立派な熱中症対策です。
熱中症対策は水分摂取だけでなく、毎日の健康づくりから大切にしましょう。
高齢者世代の熱中症対策
食事や水分は足りていますか?
高齢になると体内の水分量が少なくなり、病気や薬の影響で脱水を引き起こしやすくなります。
体内の水分が不足すると脱水状態となり、ひどくなると意識がぼんやりしてきます。脱水は脳梗塞のリスクも高めるため、注意が必要です。
水分はお茶や水だけでなく、炭水化物からも摂取しています。夏バテ気味で食事の量が減ると、普段より水分摂取量が減ることに注意しましょう。いつもより元気がない、会話が少ないといったことがあれば、注意して観察する必要があります。
冷房を活用しましょう!
高齢者の場合、気づかないうちに数日かけて脱水が進むことがあります。
節電のためや、エアコンのリモコンの使い方がわからないというケースもあります。まずは電気代や冷房を使った体調管理を理解してもらうことが大切です。「室温は28℃以下、エアコンはつけたままでOK」と貼っておく工夫も良いでしょう。
心に響くメッセージとは
知らない人に言われるよりも、仲の良い人に言われた方が受け入れやすいという経験はありませんか?会社の偉い人の言葉よりも、YouTuberの一言の方が印象深いこともあります。子どもよりも孫に言われた方が聞き入れやすいこともあるでしょう。
メッセージを聞き入れるときに、「あの人が言うなら聞く」「この人が言うことは聞かない」「難しい言葉だから聞かない」などの感情がはたらきます。きっと身に覚えがあるのではないでしょうか。
行動につなげる伝え方を意識する
自分のメッセージが相手の具体的な行動につながると良いですよね。
「休憩中、好きなだけ水分を取ってください」と言われると、「自分はまだ大丈夫」と楽観的になり、具体的な行動につながりにくいことがあります。高齢になると、のどの渇きを感じづらくなり、トイレが近くなるために水分を控えることがあります。
「休憩時間になりました。お茶や水を飲む時間です!いつもより一口多めに飲んでくださいね。」というメッセージではどうでしょうか?
周りが飲んでいる姿を見ると「自分も」と思いやすくなり、決められたルールを守ることに取り組みやすくなります。いつ飲むのか考えさせるのではなく、いつ飲むかを伝えることがコツです。
私はよく「あなたの体が心配だから◯◯してもらえると嬉しい」といったポジティブな声かけを使っていました。「あんたが言うなら仕方ない」と言ってもらえたら大成功です。淡々と話すよりも、優しさを持って表情豊かに話すことを心がけると、相手の心に届きやすいでしょう。
まとめ
熱中症対策は、世代や状況に応じて異なるアプローチが必要です。具体的な行動変容につながる効果的なアナウンスを行い、周りの人々の健康を守りましょう。