パニック障害を新しい視点で考える

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「何で自分はパニック障害になったんだろう?」と考えた時、「おそらくこれだなぁ」という思い当たるきっかけや原因が、きっと皆さんそれぞれあるのではないかと思います。

今回はそのきっかけや原因について、ちょっと違う角度から一緒に考えていこうと思います。



◆ 原因はストレスって本当?

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一般的にパニック障害の原因はストレスであるとも言われています。
家庭・学校・職場の精神的に良くない環境や、受験、就職、転職、出産などの環境の変化など、「パニック障害になったのはストレスが原因だ」と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

私自身も、過去にパニック障害が悪化したのは、受験、就職など大きな環境の変化があった時でした。ですが改めてよくよく考えてみると、ストレスはあくまできっかけであり、本質的な原因ではないような気がしています。


と言うのも、パニック障害・うつ病・双極性障害・強迫性障害・摂食障害・統合失調症ほか、一般的には多くの精神疾患の主な原因が「ストレス」だと言われています。もしストレスが原因だとしたら、あなたはなぜうつ病や摂食障害ではなく、「パニック障害」になったのでしょうか?

“ ストレスが原因と言われている多くの精神疾患の中から「パニック障害」になった” ということになりますが、その中からどの疾患になるのかは、たまたま決まるのでしょうか?
また、どこでどのような要素を持ってそれぞれの病気に枝分かれしていくのか、ちょっと不思議に思いませんか?

次は、その秘密を探っていこうと思います。




◆物事に対する「解釈」と「考え方」の大切さ

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どの精神疾患になるのかは、もちろんたまたま決まるわけではありません。
受けたストレスに対しての「解釈の仕方」「考え方の傾向性」によって、それぞれの疾患に分かれていきます。

うつの方には、うつの方の世界観
双極性障害の方には、双極性障害の方の世界観
パニック障害の方には、パニック障害の方の世界観があります。

人はみんなそれぞれの価値観や世界観を持って生きていますが、あまり心が喜ばない考え方の傾向性も、それぞれ持ち合わせているのです。
それぞれ傾向性があるからこそ、10人が全く同じ出来事に遭遇した時、その出来事の受け止め方・解釈の仕方・考え方に違いが出てきます。


例えば【1チーム5人のチーム対抗リレーで自分がアンカーとして走る時、バトンを落としてしまい最下位になってしまった】という出来事があったとしたら。
「自分はダメだ」と落ち込む人もいれば、「みんなに悪く思われたらどうしよう」と思う人、「相手のバトンの渡し方が悪かった」と思う人、「失敗をバカにされたくない」と思う人、「やってしまった。でも楽しかった!」と思う人。
普段の思考が違えば、当然解釈にも違いが出てくるのです。
これが一般的によく言われている “ストレス耐性” の差にあたります。


つまり、ストレスは直接的な原因ではなく、あくまできっかけとなる出来事であり、物事の解釈の仕方・傾向性=その人それぞれの世界観が、パニック障害の本質的な原因なのではないでしょうか。


パニック障害の方の世界観としては

● 人に迷惑をかけたくない ( 悪く思われたくない )
● 寂しさや孤独を感じやすい
● 不安な未来を想起する考え方
● 自分自身で不安を増大させていく考え方
●自己信頼感が少ないため、未来や見えない先のことに不安や恐怖を感じやすい

「自分にはできない」「自分はきっと乗り越えられない」=自己信頼感が少ない状態

乗り越えられる自信がないから、新しいことにチャレンジできない・取り組めない

「やりたいことが見つからない」「自分が何をしたいのか分からない」
(本当はあったりもする!)


詳しくは過去の記事にも書いていますので、もしよろしければ是非読んでみて下さい。




◆原因と結果の法則

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「原因と結果の法則」とは、人格や健康状態・症状など外側に現れる「結果」は、全て内側にある「原因」によって作り出されているという考え方です。

● スマホを使いすぎたら、目が疲れる
● 冷たいアイスを食べすぎたら、お腹が痛くなる
● いつも自分を責めていたら、自分のことが嫌いになる
● いつも未来に不安を抱えていたら、やりたいことが見えなくなる


起こりうる結果には、必ず原因が存在します。
原因 (思考) → 結果 (症状)

パニック障害は恐怖感の伴うとてもつらい発作がある故に、私たちはつい結果 (症状) だけを変えようとしてしまいます。
症状を変える(良くする)ために、薬を飲んだり様々な健康法を試したりするのです。
ですが、本当は原因(思考) を変えてあげなければ、結果(症状) はなかなか思うように変化してくれません。


もちろん身体に目を向けてあげることも、とても大切です。
ですが、結果だけではなく、原因を変えることにも少し目を向けてみると、何か変化が出てくるかもしれません。


また、パニック障害の人は感受性やイメージ力に優れている方がとても多いです。それ故に怖いイメージを膨らませやすいのも事実なのかもしれませんが、裏を返せば、本当は前向きなイメージをできる力も充分に秘めているということです。
「どこの世界を見て過ごすか」を見直したら、実は最強なのかもしれません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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