闘い

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「鬱」と診断され、高額な治療費・薬代の為 一旦はあの人に「自力で治せ」
そう言われたが、担当医の配慮で自立支援を早期に発行して頂き通院する事は許された。 初めての鬱の薬。今まで、自分の体の為にと「くも膜下出血の薬」「喘息の薬」「白血球を安定に保つ薬」様々飲んできたが、自分が「鬱」の薬を飲むことには抵抗があった。精神的な不安を抱える人達の為にボランティアをしてきた私。心を寄り添い理解していたつもりだった。
でも、いざ自分がそう診断された時・・私は偽善者だと思った。
わかっているふりをした、ただの偽善者である。
「鬱」の薬の副作用で錯乱し自殺未遂をする人を何人も見てきた。
薬の副作用で、否 自殺願望からくる大量の服用で命を落とした人も見てきた
薬を飲むこと・・・ためらったが、今の私には何もできない。
薬を飲んで、少しでも動けるなら飲んで治そう。そう決めた。
最初の薬は、意識がなくなった。ぼんやりと周りの動きはわかるが全く体が動かず、2日間眠った。夢の中で、娘の叫び声が聞こえる。
「助けなきゃ・・」そう思っても体が動かない。
1週間が過ぎ、先生に話をした。カウンセリングを受け、また新しい薬が処方された。前回より少し楽なような気がする。でも相変わらず、体は自分の意志通りには動いてはくれない。
22時には、薬を飲みベッドに入る。そのまま、すっと眠りにつく。
聞こえる・・娘の叫び声。助けなきゃ・・・
ぼんやりとした頭で重い体を動かし、這いつくばりながら娘の部屋に行った。
目の前で娘はあの人に殴られ、手首から血を流している。
娘に近づき抱きしめ「やめて」そう言うのがやっとだった。
あの人は「お前は黙ってろ。お前言ったよな?娘を躾けるから口や手を出すなと、その結果がこれか?それで自分は鬱ですって逃げ場作って、卑怯だよな」
何を言われてもいい、娘を守りたい。娘も言った「ママは私を守るって言いながら逃げたよね。鬱って何?なんでそんな病気になるの」頭が混乱した。
娘の手首から、これ以上血が出ないように、心臓より高い位置に手をあげ
傷口を握りしめていた。
あの人が部屋を出てから、娘にゆっくりと話した。
「弱くてごめんね。ママに今出来る事は、ひとつ。。おばあちゃんの所で暮らさない?ママの実家。田舎だし、あなたが満足できるかわからないけど、このまま家に居てはあなたはダメになる。おばあちゃんには、ママから話をするから、あの人には内緒で行く準備しよう?」
娘はぱっと顔が明るくなり「行きたい!!おばあちゃんちで暮らしたい」
その「行きたい」は「生きたい」に聞こえた。
かつて私が逃げた場所。くしくも、娘がそこに逃げる事になるとは思ってもいなかった。私の母は、唯一娘を溺愛してくれていた。9人の孫の中で1番可愛がってくれていた。あそこなら大丈夫。
私は、あの人には内緒で娘が母の所に行く準備を始めた。

続きはまた明日・・
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