子供から大人へⅢ

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コラム
私は、医師からいわれている病気より、気になることがあった。
13歳で初潮が始まったが、1年に1・2回しかない。。
しかも、激痛で動けなくなるぐらいだ。
勇気はいったが産婦人科を受診した。
結果は、無排卵と子宮の成長が止まっているという。
原因はわからない、言えることは妊娠は不可能という事だった。
子供は好きだが、今の所必要性は感じていない。
治療しても、出来ないと言われたのだから
22歳の私には「別にいいかな・・」ぐらいに思っていた。

爽やかな風が吹く5月頃、転機が訪れた。
彼氏は金曜日から泊りで出張に行くという。
何気に聞いていた。「うん、わかった。」
私達の関係は相変わらずで、別れたいといえばDV
DVの後は異常に優しく、「この人は私がいないとダメなんだ」
そう思うようにもなっていた。
彼は絶対に離してはくれず、「結婚するしかないかな・・・」
と半分諦めと情が交差した恋愛だった。

その頃、私には2つ上の信頼できる女性の先輩がいて
彼氏の事をよく相談していた。
彼女には婚約者がいて、結納がすんでいた。

金曜の朝、いつも通り起きてきたが いわゆる「胸騒ぎ」とやらがあった。
先輩の妹は、一つ下で彼女とも仲が良かった。
普通に電話をして、「今日遊ぶ?」などの話の流れで先輩も旅行に行っている事が分かった。その時私は確信した。私の彼氏と泊りに行ってるな・・・
妹に冗談交じりで、「月穂の彼氏と泊りに行ってるかもね」などと言っていたが、結末は私の予想通りだった。
信頼していた先輩。私を束縛していた彼氏。同時に裏切った二人。
いつも真剣に相談に乗り笑顔で応えてくれていた先輩。
私を束縛し、1人はおろか母親とでも買い物に行くことを許さなかった彼氏。
人を信じる事を嫌になりかけていた私は、人間不信と言う鎧をまとい
憎しみを抱えたまま、父に懇願し東京へ逃げた。
父は悲しそうに「月穂がこれ以上地元にいると、ダメになってしまう」
東京行の切符を用意してくれた。
私は叔父を頼って逃げるように新幹線に乗った。

続きはまた明日・・
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