「自分に自信を持って」「自己肯定感を持って」 とか言うけど実績がないのに無理な話

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コラム
私は人生の半分以上、
摂食障害とともに生きてきました。

共存なのでしょう。

摂食障害がなければ、
私はここまで生きてこられなかったし

今、ひとまず健康であるのも、
変な話ですが
摂食障害であったおかげなのだと思っています。


私は弱い人間だったので、痩せることに頼って生きてきました。

痩せていることで、周りを見下して、
「あなたより私の方が痩せているから凄いのよ」
という意識で生きていました。

自分の痩せている身体を盾にして、
自分の自信のなさ、
何も誇るものがない自分を守っていました。


何もかも、うまくいきませんでした。

何もかもうまくいかなくて、
このままじゃいけないと
ある時思いました。


「なんで、痩せていなければいけないのか?」

「それは、自分に自信がないからだ」

「自分に自信がないなら、自信を持てることをすればいい」

そう思いました。


そうはいっても、なんにもない更地に、
自信なんて湧いて出るわけないし、
芽も出やしない。


種蒔きから始めようと思いました。


ある専門学校を中退していた私は、
この宙ぶらりんな状態が1番自信をなくすんだ
1番過食症を酷くさせるんだ

そう思って、勉強を始め
県立の栄養科の短大を受験して合格することが出来ました。


入学費用や学費はアルバイトで貯めたお金で全て支払いました。
親に反対されながら、強行突破で専門学校を中退していていたので、
もう親にお金を出してもらおうなんて思いませんでした。


よく慰めのように
「自分に自信を持って」
とか
「自己肯定感を持って」
とか言うけど

実績がないのにそんなこと無理な話だと、
当時から思っていました。


何も持っていない自分が嫌だったから、
何かを手にしたいと管理栄養士の資格を取った。
馬鹿だから、それなりに勉強しました。


資格を手にしたら自分に自信が持てたのかと言ったら、当たり前のように、
持ってないよりはマシだくらいでした。


何が、
自信につながるのか、自己肯定感を上げられるのかと思うと、


「立ちはだかる壁を乗り越えること」だと思うのです。


慰めのような言葉で
「そうか!自信を持たないと!」って持てるものではないですよね?


壁を乗り越える実績を、
「自分が納得するまで積み重ねる」ことで、

自分に自信が出てくるし、
自己肯定感も出てくるんじゃないかと、思うのです。


自分から生み出される自信や自己肯定感は、
摂食障害の人にとって、とてもとても大切なものです。


私は、ここまで来てようやく
私としての実績を積み上げて
私としての自信を持つことが出来ました。


何か特別誇れるものができたわけでもない
凄いことを成し遂げた立派な人間になったわけでもない


摂食障害を嫌がりつつも抱きしめながら、
たくさんの涙を流して、私なりに頑張って生きてきただけです。


でも
「自分なりに頑張って生きる」

これが、本当に1番大切なことだと思うのです。


毎日いろいろあるけど、
私は、今の自分がこれまでの人生で1番好きです。


痩せていることを盾にする必要もなくなって、
人を見下すこともなくなって、人に優しくできて
健康の有り難みを感じて生きていける

摂食障害であったから得られたものも、大きいのだろうと思っています。


これからもきっと、
たくさん涙を流して生きていくのだろうから
もっと自分のことを好きになるんだろうと思っています。

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