誰にも相談できないという苦しさ

記事
コラム
私は長年引きこもっていましたが、その当時苦しかった事の一つが
一人で悩みを抱えて、誰にも相談出来ないという事でした

今回は相談するのが苦手だった私が少しずつ悩みを人に打ち明けられるようになったプロセスの一つを紹介しようと思います
長文ですが良ければ最後までお付き合いください(*^^*)



心の世界では、人は「人との繋がりで癒される」という考え方があ
ります。
誰とも関わらずに孤独になってしまうと、人の想いや愛情が見え
なくなり苦しさの沼へ落ちてしまう…
そんな時こそ人と関わり認め合う事で癒しが起きますよという意味です。
辛いことがあった時、自分一人で解決しなければいけないと思ったり、周りに迷惑をかけてはいけないと思い、一人で思いつめてしまう事はありませんでしょうか?

または、私の周りは否定や批判をしてくる人ばかりだ!!
誰も私の気持ちをわかってくれないんだ!!と感じて、もう誰とも関わりたくない、話したくないと思ってしまうことはないでしょうか?
以前の私は上記のように感じる事が多い人でした…
ですが孤独になればなるほど
私たちは心の中の重荷ばかりが気になり
手を差し伸べてくれる人の想いに気が付けなくなってしまうのです


私自身も長い間、孤独な世界にいました。
しかし心理学を学ぶ中で、繋がりによって人は癒されるという話を何度も聞き
事実、繋がりが人を癒すのは本当なのだと何度も実感しました
今日は、その時のエピソードの一つを記事にしました。



グループセラピーというのをご存じでしょうか?
私の通った所では、心の問題に悩む人たちが集まって、一日数名の公開カウンセリング(一人2時間程度)というのを行います。

大勢の人の前で自分の悩みを話し、ベテランカウンセラーが話を聞きながら心理療法をしてくれるというものです。

グループになり話し合ったり様々な人の悩みを聞いたりしながらセミナーは進んでいくので、一対一のカウンセリングでは得られない視点や気づきが生まれたりするダイナミックな癒しの場でした。

私も、その日、くじ引きで当選し公開カウンセリングを受けてい
ました。

私の当時の悩みは
「人に悩みを相談できない」
「いつも一人で悩みを抱え込んでしまう」
「一人で抱えきれなくなった時には死にたくなってしまう」
「人に相談するのは迷惑なんじゃないか」
「こんな話をあの人にしていいんだろうか」
というような事を話しました。


自分の弱さや惨めさを人に知られるのが苦手な私が、大勢の人の前で悩みをさらけ出すことは、とてつもない恐怖でかなり勇気がいりました。

ですが、その場に出てしまった以上は話をせざるおえないので
怯えながらも一つ一つ自分の中の悩みを言葉にするように
ポツポツと話をしたのを覚えています

大勢の人の前で2時間近く話をする中である瞬間から
自分の中で、なにか大きな壁が崩れていったように感じました。
自分の悩みを言っても許されている…
受け入れられているというような感覚を感じはじめていたのです
それはまるであたたかい温泉につかっているような心地よさと安心感でした。


そんなこんなでカウンセリングは一通り終了して
私自身も何かスッキリしたような感じになりました。
しかし、カウンセリングが終わって周りを見渡すと、ある男が大泣
きしている事に気が付きました。


その人というのは心理学を学ぶ場で知り合った人で、年は10歳ほど年上の当時で40歳ぐらいだったでしょうか…
知り合ってから2年程度の付き合いでしたが、普段からよく話し、一緒に勉強をしたり、飲み会にも行ったりする信頼できる友人でした
その彼が、泣き崩れて、人目も気にせずわんわん泣いているのです。
どうしたのだろう??と
彼のもとへ近づいていくと
「お前ふざけんなっ‼」
と、その友人は私に向かって大声で言いました。


「なんで相談してくれなかったんだ」
「なんでいつも一人で悩むんだ」
「なんで俺を信用してくれないんだ」

泣きながら、友人はそういったのです。


私は驚きと戸惑いで一瞬ポカンとしましたが…その時の、彼の言葉と涙でハッと気づかされました。


大切な人や友人が一人で悩み辛そうにしている。
でも自分には何も相談されない、頼ってもらえない、助けることが出来ない…
それはとても辛いことなのだと

そんな当たり前のことを
私はその時、初めて知ったのです。

というのも私は小学生の頃から不登校で長い間引きこもりでした。
人とは距離感があるのが当たり前。仕事を始めても、友人と呼べる
人はできませんでした。
寂しいという感情さえ麻痺して、自分は一人でいるのが普通なんだ
と思って生きていました。
それなのに、私のために涙を流してくれる友人が目の前にいる。 
怒りながらも「友達なんだから辛いときは相談してくれよっ!」と
言ってくれる人がいる
そのことが嬉しくて嬉しくて……私は友人と一緒に大泣きするはめになりました。
と同時にこれまでの私は
周りの人を信用せず、疑い続けては自分一人で悩んで
周りを悲しませて苦しめていたんだと気づきました。

私はずっと自分の殻に閉じこもっていました。
小学生の頃から10年以上引きこもっていた時、両親はどれだけ心配し苦しかっただろうか…どれだけ親として自分の事を責めただろうか…
私が悩み、ふさぎこんでしまったとき、パートナーはどれだけ寂しさを感じていたのだろうか…
きっと泣きながら怒ってくれた友人と同じように
いや、きっとそれ以上にもっともっと辛かっただろう…

これまで自分のしてきた事が意図せずとも周りを酷く苦しめていたと気がつき、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


私たちは時に、怒りの一つの表現方法として引きこもりというものを使います。
親に対してもパートナーに対しても、お前たちは私の気持ちを分
かってくれない!だから相談しないんだ!という怒りを見せ続け、
一人で苦しむ姿を見せては、お前たちのせいで私はこうなっている
と責めているのです。
そして人を責めることによって私は悪くないと思い込むようになっ
ていくのですが同時に私が誰かを責めるのと同じように私も誰かに
責められるという不安も大きくなっていきます。
当時の私は、分かってもらえなかったという自分の心の痛みばかり
が気になり
自分を理解しようとしてくれる人の想いは見えなくなってしまっていました。そして、いつも私は孤独なんだと悲しむのです。
友人が見せてくれた涙のおかげで
自分が気が付かなかった、知らなかっただけで、
本当はこんなにも大切に思ってくれている人がいるという事や
これまでの自分のしてきた態度によって悲しむ人もいるという事

という事は私が幸せな姿を見せることによって心から喜んでくれる
人もいるんだという事を教えてもらいました

もうこれ以上、周りの人に辛い思いをさせちゃいけない…
そう思いました。
そうしてやっと、人に相談するという勇気が少しずつですが持てる
ように変わっていったのです。

思い切って人に話してみれば、話した人自身も気持ちが軽くなりま
す。相談に乗ってもらうのは負担かもしれないと考えてしまうかも
しれませんが
「気持ちが軽くなったよ。ありがとう!」と伝えれば、あなたを心配し想ってくれている人にとっては大変嬉しい事ではないのでしょうか。

話した自分だけが癒されるのではなく、相手も一緒に癒されているのです。


癒しとは愛のエネルギーだと思います。
愛は自分と誰かの間で循環して増えていきます。
愛されたい愛したいと思うなら、自分から周りの人の想いに目を向けてみるこ
とが必要なのかもしれません。

私たちはいつも自分の中にある痛みにばかり気を取られ
周りを疑い孤独の世界に入ろうとしてしまいがちです。
大切な人のために自分だけが辛さを抱えて周りが幸せになってくれ
ればいいという願いは叶うことはありません。

あなたが辛い時、あなたの周りも辛いのです。
あなたの大好きな人が幸せそうに笑ってくれたら
なぜだか嬉しい気持ちになりますよね
それはあなたの周りの人も同じなんです。
あなたの幸せが周りの幸せになり
周りの幸せがあなたの幸せなのです。
だから私たちには幸せになる義務がある

あなたが幸せになることを祈り続けてくれる人は誰でしょうか?
幸せになった時その人たちはどれだけ嬉しい気持ちになるで
しょうか?

あなたが幸せになってほしいと願う人は誰ですか?
その人が幸せになった時あなたはどれだけ嬉しいでしょうか

そんな人私にはいないですって感じてしまう人もいるかもしれ
ません。
私も孤独な世界にいた時はそう思っていました。
でも、それは自分の思い込みだという事が今ならわかります。
私が孤独だと感じていたのは、周りの人の想いに目を向けてい
なかっただけだったんです。

周りの人の想いに目を向け、それに気がつけた時
本当は私は愛されてたんだという気づきと癒しのギフトを受け
取れます。

私たちは人と心を通わす事が出来ない時に苦しさを感じます。
その痛みから抜け出すには自分と関りを持ってくれた人が、ど
んな思いで自分の幸せを願ってくれていたのかに気づくだけで
いいのです。

私も、あなたが笑顔になれる日が来る事を信じ祈っています。
あの人はこう感じているんじゃないかな?こんな風に思ってい
たんじゃないかな?
そんな、気づきのお手伝いが出来ればいいなと思います。

愛川 友悠
サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す