【教員相談】思春期の不登校について考える

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コラム
こんばんは。柚木ゆずかです。
私は、中学校教員を10年間しており、
多くの生徒や保護者様たちと密接に関わってまいりました。
この4月からは非常勤講師として働いています。

今日は思春期の子どもたちの不登校について
少しお話させていただきたいと思います。
不登校はとてもデリケートなお話です。
一人ひとりその気持ちやいきさつ等は違っております。

<思春期の子どもと不登校>

まず、思春期は、とても敏感で多感な時期です。
もう子どもでもなく、かといって大人でもなく、
大人の世界にはまだ入りたくなく、大人に反発を覚える時期です。
したがって自分の世界に閉じこもりたくなる時期なのです。

では、不登校について考えてみます。
不登校とは文科省の定義では「何らかの心理的、情緒的、身体的、あるいは社会的要因・背景により、児童・生徒が登校しない、あるいはしたくともできない状況にある者」とあります。

理由はさまざまですが、私が見てきた中で大きく分けると
このようになりそうです。
また近年では、1より3が多くなってきた気がしています。

1.人間関係による
2.自己意識による
3.起立性調節障害による


<気持ちを言葉にする手伝いを>

それぞれの解決には、その日その時の対応と捉え方、
今後の見通しをもつことが大切ですが、一朝一夕のことではなく
大きく心を構えて長いスパンで考えることも大切です。

全てに言えることは、無理に登校刺激をするのではなく、
その子の気持ちを吐露してあげることが第一に重要だと思っています。

思春期のモヤモヤした気持ちは、単純なものではなく、
自分の心と体について、人間関係について、
学習面について、部活動について、大人との関わりについて、
友人関係について、多くの悩みを抱えています。
複雑に絡み合い過ぎることで、思っていてもうまく言葉にできず
モヤモヤが募っているという場合がほとんどです。

思春期の子どもたちは、自分の気持ちがモヤモヤしている
原因を突き止めようなどとしないので、
解決せずにいつもなぜかイライラ…につながっているのです。

そこで、そんな思春期の子ども達には大人が介入し、
どうしてモヤモヤしているのか、その「核」を
引き出し、ひも解いていくことが大切です。

そうして自分の気持ちが言葉として口から出ると、
子どもたちは不意に涙を流します。
自分の思いを認識することができたのです。
これは思いを「昇華する」ことにつながり、
自分を客観的に見つめることができるようになります。

その子の気持ちを吐露させる術は、
×「なんで~なの」「なんで~しないの」 ではなく、
○「~な様子が見られるけど、どうしたのかな」「私はあなたが~で心配なの」「あなたのことが大好きだから、気持ちが知りたい」「一緒に解決の糸口見つけたい」

と、子ども側からして「あ…この大人は味方だ」と思えるような
言葉が良いと思います。
そして、子どもには大人から見られる客観的な様子を伝えるといいです。ここで子どもの行動を決めつけてしまうと、子どもは心を開くことができなくなってしまいます。
ぜひ何かの折に、試してみてください。

少しでもお役に立てれば光栄です。
ではまた、思春期の子どもたちとの関わり方について書きます。
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