『満室運営基礎の基礎』~個人大家さん向け>もう空室に怯えないための体系的戦略図(全体図)

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■はじめに
 この度は『満室運営基礎の基礎~個人大家さん向け>もう空室に怯えないための体系的戦略図(全体図)』に興味を持って頂き、誠にありがとうございます。著者の岩カキコです。


 今回、このデジタル書籍シリーズを制作するにあたって、私が目標としたことは「新しい時代にも、昔ながらの個人大家さんに1人でも多く生き残って貰うために、プロ宅建業オーナーにも負けない再現性ある提案をする!」ということです。


 激変する社会情勢のなか、今も30年前と同じように「地域の利益と豊かさ」を大事に思いながら大家業をされてきている「個人大家さん」を私は境遇と宅建士という仕事がら、数多く見てきました。


特にこの10年間は私が不動産関連職に従事してきたことで、都心部の様々なエリアの個人大家さんにお会いする機会があり、その中には土地を大切に想って長年地域を守られてこられたにもかかわらず、色々な理由で大家業を辞められる方も少なくない人数見てきました。


 後に自己紹介のところでも少し説明をさせて頂きますが、私の両親は地域で40年ほど個人商店を営んできてきた商売人でした。(現在は引退)。そして現在までに賃貸業を東京で約35年ほどしている大家でもあります。


そういうわけで、私は宅建士の前に「元商売人の娘」であり、「大家の娘」という事になります。(もっと言うと、元夫も不動産業ですので、不動産業者の元妻でもあります。苦笑)


 少なくとも私と同じ団塊ジュニア世代までは、東京の都心部であっても、地域やその土地に係る人々に見守られながら豊かさを享受し、幼い頃には昭和のロマン漂う思い出をつくり、成長してきました。


したがって、土地の豊かさを守る番人が誰なのか?という事をこれでもよく知っているつもりです。そして、その中には、地主さんや個人大家さんが間違いなく入ると思っています。もちろん、長くその土地で事業を営んでこられた方々も当然外すことはできないでしょう。


 私の書籍のタイトルには「個人大家さん」といつもありますが、土地の豊かさに貢献されている方々、あるいは土地や地域を大事に想う方々には、きっとこの本を読んで、何か共通するものを感じて頂けるのではないかと思います。


 またもし今、お持ちの収益不動産の空室問題でお困りなのであれば、私が各著作で今後もご提案する内容は、プロの不動産業者が現在でも所有物件に対して行っている施策と全く変わらないレベルの内容を、「個人大家さん」向けとして私が再編したものであることに加え、私のかなりイレギュラーな経歴(後述)による知識もそこへ加わって作られていますから、きっとお力になれると思います。


自分で言うのもなんですが、正直これ以上に実践的かつ、多角的に現場を知っている人間の提案というのは、なかなか出て来ないのではないかと思っています。不動産の専門家は賃貸なら賃貸という世界の、売買なら売買という世界の専門であることが殆どだからです。けれども、本当は全ては密接につながっていて、影響し合って存在しています。


とは言っても、特に今回は「基礎の基礎」という事で、初めから専門的過ぎるミクロの事柄をお話しても理解に苦しむと思いますので、出来るだけシンプルに全体像が把握できるようにそして、大家さん達もそこから個別の行動を起こせるように書いていきたいと思っています。


きっと今回はお持ちの収益不動産の空室対策だけではなく価値の向上の見直しに対し、基礎的な部分でお役に立てるはずです。何でもそうですが、この「基礎」という一見実戦から遠いように見えるところを、いかに早い段階で強固に構築するかが最も難しくて重要ですから、是非参考にして貰えれば嬉しいです。


 あと、検索で出て来る各分野の不動産業者や専門家の情報と比較して、私の情報の何がいいかと言えば、何より私は現在、不動産業の従事者ではありませんので、皆様にお伝えする情報の中に「背後にある見えない力関係」のようなものは一切存在しないことだと思います。言ってはいけない事も特にありません。(その代わりコネもありませんので、よかったら引き続き応援して頂ければ今後の活動の勇気になります(笑))


 こういう背後の力関係に対する視点は、地味ではありますが不動産だけでなくあらゆる分野に関する情報の精査において、真実を見抜くためには特に重要である気がします。今回の内容でお話する中にも「背後関係と人の心理」という目線がたびたび出て来るのですけれども、とても重要なポイントとなります。


 私は、これからも私が実務としての現場経験で感じたままの感想や実感、確信したことに基づいて、「書くべきことを書く」、というスタンスで全ての著作物を制作していく所存です。「書くべきこと」というのは純粋に「個人大家さん」をはじめとした読者様の豊かさや利益になると私が判断した情報です。



■岩カキコの自己紹介
著者・岩カキコについて、簡単に自己紹介をさせて頂きます。
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不動産に係る詳細のうち、宅建士・岩カキコの特記事項として代表的なものをざっと分かりやすくまとめたものが上記となります。


 そして、私の情報にはたびたび生家の大家業の話も出て来るのですが、2021年に3棟目の収益不動産を取得、ということで、そう聞くと「お金に余裕のあるお家なのかな」と思われるかもしれません。


しかし、全くそのような家柄ではなく、土地こそ祖母とその姉妹が元々持っていたものの、幼少期は倉庫と店舗と住居が一体となったボロボロの木造2階建てに暮らしており、


雨が降れば自宅住居の少なくとも3箇所から雨漏りがする上に、私の寝ていた部屋の天井裏にはネズミ一家が住んでいて、夜な夜な運動会が繰り広げられているという忍者屋敷のような自宅でした。



 両親共働きの自営の店も、ちゃんと軌道に乗ったのは自宅を鉄筋コンクリート造の7階建てに改築した後からで、それまではとても家族3人が暮らしていくには厳しい経済状況だったのではないか、と思います。


 しかし、そこでも家族3人「質素倹約」に勤しみ、貯得した僅かな頭金と、あとはその土地がたまたま商業地だったために、高層に建替えて自宅以外を共同住宅として賃貸すればほぼ確実に回収できると判断した銀行が融資をしたことで、現在にまでつながる大家業が始まりました。


でもその融資は1985年当時でしたから金利は6%台後半というすごい時期であり、両親は最初の頃などは働けど働けど、一向に元本の減らない返済をし続け、さぞかし不安だったろうと思います。


ですから両親も、そんな生活の中で育った私も、その時代を知っているものですから、未だにお金をじゃぶじゃぶ使って何とかするという方法をあまりというか殆どとりません。正直、未だにあの当時とさほど大きくは変わらない生活レベルで家族は暮らし続けています。


 投資感覚が優れている方からすると、こうした考えはとてもお金に対して保守的で、あまり可能性を伸ばすことが出来ない選択だと感じるのだと思いますけれども、

父は娘の私が思うに、こと「投資」に対しては全く感性がない人であることと、おそらくそれを本人も自覚していたことから、守破離で言うところの「守」だけは何としてでも貫くという闘い方をしてきた人でした。


それはそれで投資で大損害を出すよりは、実直に質素倹約でお金を貯めることが出来て、そうした貯蓄をしていく仕組みを守る、それによって「時を味方にする」という生き方をしてきた人でした。家族を守るために、私の父は「大きく転ばない選択」を常にしてきていたのでした。


 会計を学んでいた父は税金対策やお金に対する「守り」の意識は比較的ある人で、そして商売人でもありましたから、いつもその商品の「原価」を想像する人でした。


外車やブランドにも興味はなく、最初の改築による多額の債務を完済した後も、車はコンパクトカー(しかも中古)を購入するという、徹底したディフェンダーっぷりでした。




■空室が続く時は革新的な「変化」を取り入れるチャンス

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 今回この書籍に興味を持って下さった方々が、現在どのような状況にいらっしゃるのか、

実際に保有不動産で長期に及ぶ複数の空室状態に悩んでいる方、さほど危機的な状況ではないが、少しの割合だけ空室があることが常になっている方、現在は満室だけれどいつか空室状態がやってくるのではないかという心配から手に取っていらっしゃる方、それともそのような物件を近い将来相続される方…と様々だと思います。



今回は、基本的に今後も長く保有していくつもりの物件をお持ちの大家さんに対して、お話していくつもりです。


 今こそ「空室問題」と正面から真剣に向かい合う!という転機は、大家さんにとって革新的な「変化」を取り入れられる破壊と再生のチャンスタイムになるはずですので、是非自分の気持ちに負けないでひとつひとつ取り組んでいってもらえればと思います。


 今回は具体的な施策やノウハウというよりも、その前提として空室問題と闘っていくことを決意された大家さんに、前提として持っていて欲しい考え方の方を僭越ながら体系的にステップ方式でまとめさせて貰いました。


 今回お話する話が意識として浸透していなければ、不動産のように様々な立場の方が発信されている情報の中から、自分に必要な情報を精査して選択すること、要らない情報を手放すことがかなり難しくなり、違う情報が出てくるたびに翻弄され、そのたびに無駄なお金を溶かしていくことになりかねないからです。


 また、どんなにお金を使っても、土台のない運営ではいつまでも不要な不安感と闘い続けなければならないことから、取り返しのつかない判断ミスも起こすことになりかねません。


ですから私としては小手先のテクニックやノウハウ以前に、どうしても今回の内容を何よりも先に把握しておいて欲しいという気持ちで内容を編集しました。

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