2020年度近畿大学医学部一般入試 後期 英語解答解説
複写転売禁止
【全体的アドバイス】はっきり言って、近畿大学の問題は難問である。スピードも要求される。じっくり解いている時間はないし、まして長文以外はレベルが高すぎる。よってⅠ、Ⅱ、Ⅲは時間をかけても得点できないので、ひたすらスピードを上げて処理し、ⅣとⅤにいかに時間を回せるかが勝負である。それぞれの時間配分は個別の【アドバイス】を見ていただきたい。
Ⅰ
【アドバイス】難問なので5問取れれば十分。消去法で解く。わからない場合は諦める。時間の無駄。1問30秒のペースで解く。目標時間は5分。
【解答】
(1) イarteries
(2) イ commenced
(3) ウwandered
(4) ウchuckle
(5) エcontented
(6) ア breezed
(7) エ touch
(8) イ write
(9) アwake
(10) ウ backed
【解説】
(1)<難問>
文意は、「彼女は( )より地元の脇道を好む」。
favor A over Bは「BよりAを支持する」。
例)Her policy favors the poor over the rich.「彼女の政策は富裕層より貧困層を優遇する」
選択肢のアarrayとエ articulationは知らないはず。ウ aristocracy「貴族政治」は明らかにおかしい。イarteryは「動脈」の意味は必須。ただ、本問での「幹線道路」の意味も覚えておこう。答えはイarteriesである。
なお、アarraysは「整列、配列」、エ articulationは「関節」。
(2)文意は「シンポジウムは著名なゲストのスピーチで始まった」。
自動詞が入る。熟語commence with A「Aで始める」。イ commencedが答えである。
例)The conference commenced with a speech by the president.「大会は会長のスピーチで始まった」
なお、ア compileは他動詞「Oを編集する」、ウ compassは他動詞「Oの周りを回る」、 エ commissionは他動詞「 Oを任命する」。
(3) 文意は、「彼はスピーチで主張していた元々の点から大いに( )」。
自動詞が入る。ウのwanderは 「さまよう」。本問では、wander from A「(考え・話が)Aから横道にそれる、脱線する」で使っている。ウのwanderedが答えである。
なお、ア wagは「(尾が)揺れ動く」。イ diffuseは「放散する、発散する」、エ diminishは「減少する」。
(4)文意は、「このワイファイの時代に、私はときどき電話回線接続のインターネットに頼らなければならなかったことを思い出して( )」。
自動詞が入る。ウchuckle「くすくすと笑う」が答えである。本問では、chuckle at A「Aについてくすくすと笑う」で使っている。
なお、ア chimeは「(鐘が)鳴る」、イ chatterは「おしゃべりする」、エ characterizeは他動詞「Oの特徴を述べる、特徴づける」。
(5)文意は、「人々の中には過去の成功に( )ものもいる」。
becomeのCなので分詞形容詞を探す。エcontented「満足して」が答えである。be contented with A「Aに満足している」の形でよく使う。なお、形容詞のcontentとまったく同じである。
例)She is contented[content] with her environment.「彼女は自分の環境に満足している」
なお、ア compiledは「編集された」、イ commandedはなし(commandは他動詞「Oを命令する」)ウ consentedはなし(consentは自動詞「同意する」)。
(6) <難問>
文意は「彼女はその仕事にオンラインで応募した後、仕事の面接を( )」。
イもウもエも他動詞なので、消去法で解く。答えは、アのbreezedである。breezeはふつう名詞「そよ風」だが、本問では自動詞で、熟語breeze through A「Aを難なくやってのける」で使っている。この熟語は知らないのがふつう。
例)He breezed through the task.「彼はその仕事を難なくやってのけた」
なお、イ claimは他動詞「Oを主張する」、ウ greaseは他動詞「Oを容易にする」、エ smoothは他動詞「Oをなめらかにする」。
(7)文意は「新しい技術をマスターできないので、自分が( )と感じる高齢者が多い」。
feelのCになるので、out of ( )は形容詞句。熟語out of touch with A「Aにうとい、Aに対する現実認識が欠けている」。エ touchが答えである。
例)My grandmother is completely out of touch with cellphones.「祖母は携帯電話の新しい知識がまったくない」
out of touch with Aは「A(人)と連絡が途切れて」の意味も覚えておくこと。
例)We had been out of touch with each other for years.「私たちはお互いに何年も連絡していなかった」
なお、アはout of line「一致しない」、イはout of play「アウトで」、ウはout of sight「見えなくなって」。
(8) <難問>
文意は「誰もが彼を過去の人と( )始めていたが、そのとき今年2つの大きなトーナメントに勝利した」
答えはイ writeだが、熟語write A off as B「AをB(無意味なもの)とみなす」は難。
例)He wrote it off as worthless.「彼はそれを価値のないものだとみなした」
has-beenは名詞で、「過去の人、盛りを過ぎた人」。
なお、ア、ウ、エはなし。
(9)文意は「地元の小学校は去年の災害の( )一時的な避難所として役立った」
熟語in the wake of A「Aの結果として」。答えはアwake。
例)There have been demonstrations on the streets in the wake of the recent bomb attack.「最近の爆撃の結果、通りにはデモが行われた」
このwakeは「航跡、船の通った跡」の意味。in the wake of Aは元々「船の通った跡について」の意味。
例)Our boat steered in the wake of another vessel.「私たちの船は他の船の通った跡を進んだ」
なお、イ、ウ、エはなし。
(10) <難問>
文意は「高まる抗議のせいで、開発業者は( )、新しいリゾートの計画を撤回した」
答えはウ backedだが、熟語back down「引き下がる、手を引く」は難。mountingは分詞形容詞で「高まる、増大する」
なお、イのslide down A「Aを滑り降りる」は意味が通じない。ア、エはなし。