《看護研究》看護、介護、そして協働・・・

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 皆さん、はじめまして。ココナラで看護研究に悩む看護師、看護学生、そしてプロの大学教員の研究のお手伝いをしていますFinn20です。

オンライン、オフラインで研究のお手伝いをする中で私も学ぶことが多く、ぜひ皆さまにお伝えしたいと思ったこと、そして私Finn20がどのような研究者なのか知っていただきたいと思ったことから、ブログ公開を始めました。
これからぜひ、よろしくおねがいいたします。

 先日看護研究のご相談をいただいたのは、病棟での看護職と介護職の協働、それぞれの職種の認識の違いを明らかにしたいというものでした。主に研究手法について、こういった研究方法を使うと短い期間で研究できますよ、とアドバイスさせていただいたのですが、「そんな方法があったなんて知らなかった!!」「アンケート用紙を作って、スタッフに記入をお願いして、集めてデータをまとめるなんて時間的に無理だと思っていたけど、それならできそう!!」と大変喜んでいただけました。

医療・看護ー介護の連携というのはこれからも重要ですよね。私も大変興味のあるところです。ぜひ、いろいろな方とディスカッションできるとうれしいです。

◆今日の論文◆ 
介護施設と救急外来の切っても切れない関係
 〜救急外来を受診する高齢者の特徴ってなんですか?〜

『救急外来における超高齢者の特徴ー後ろ向き研究』(inスイス)

 救急外来には多くの高齢者が受診されています。それは日本だけでなく、他国も同様のようですね。とくに90歳以上の高齢者の救急受診の特徴にも注目した研究がスイスから報告されました。アメリカのAmerican Journal of Emergency Medicine という雑誌に2021年8月に掲載された論文です。

用いられた統計分析は、データの特徴を分かりやすくまとめた記述統計多重回帰分析(どの変数がどの程度、結果を左右しているのか関数の形で数値化し、両者の関係から将来の予測を行う統計手法)でした。

 著者らの所属する救急外来では、65歳以上は入院が必要であり、全受診者数に対する入院率は44.3%、高齢者の72時間後の救急再診率は3.9%と全般的に低いが、全人口(2.9%)よりは高かった。90歳以上の高齢者の43.6%は介護施設に居住しており,自宅から入院した患者の12.2%は最近、介護施設から退所していた患者であった。救急外来への主な受診理由は、外傷(28%)、感染症(17.6%)、心疾患(15.5%)、胃腸系疾患(8.1%)または神経疾患(4.9%)、疼痛(4.3%)、新生物(2.5%)およびその他の分類不能の理由(17.1%)であった。多変量回帰分析では、「死亡」の危険因子として、90歳以上,入院時に低ヘモグロビン値、合併症による高負荷が挙げられ、「入院期間延長」の危険因子としては、80-89歳、普段の内服薬の多さ、低カリウム血症、低ナトリウム血症、入院時の低ヘモグロビン値、入院時腎機能低下、合併症による高負荷であった。
 また、男性、入院時の低ヘモグロビン、合併症の高負荷は、介護(看護)施設への入所にもつながるかも・・・とのことです。

 日々、高齢者のお世話をしている看護師さんや介護士さんの「あれ、おかしいな?」との直感は、これらの危険因子を感じとっているのかもしれませんね。心強い!!いつもありがとうございます。

Bertram K. Woitok, et al: Characteristics of very elderly patients in the emergency department – A retrospective analysis

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