ココナラ販売テクニックを深堀り⑤『値上げ』

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コラム
深堀りシリーズ、最後のテーマは『サービスの値上げ』。
今回はテクニックというよりは、私自身のサービスに対する考え方といったほうが正しいかもしれません。

以前の『脱・初心者の道』シリーズで、値段を上げるタイミングについて説明しました。

雑談や寄り添いタイプの出品者は、もし値段を上げても、お客様が自分についてきてくれるのか…、そこを「自分がどれだけお客様から慕われているか」という人望で判断するのがひとつの基準。
恋愛相談やコンサルなどは、蓄積された経験や知識の向上とともに値上げしていく、技能の高さがひとつの基準。
人望か技能、どちらかを軸に判断しようね、という内容でした。

値段を上げることは、お客様からすると最も嫌がることです。
今まで受けていたサービスの価格がさらに高くなるわけですから、それを肯定的に捉える人はまずいません。「ココナラで一番になれるように応援するよ」という固定ファンがいるのなら話は別ですが。私には…いないな…。日頃の行いやな…。

値段を上げるとリピーターの中で、離れていく人と、ついてきてくれる人に別れます。その値段でしばらく活動した後にさらに値上げすると、その中でもさらに離れていく人と、ついてきてくれる人に分離されます。値段を上げるということはこの繰り返しです。

今まで来てくれていた人が来なくなる。これは出品者からすると絶対に避けたいことです。そこで大切な考え方になるのが「自分のサービスを客観的に評価する」ということ。

そもそも一般的な会社でも、新たに資格を取得したり、ある程度の年月が経過すると給料は上がります。それは上の立場の人が「以前よりも知識・経験が向上した」と判断しているからです。つまり組織の一員としての価値が以前より上がったから、それに応じて給料も上げますよ、ということ。

ココナラでは個人で活動する人が大多数です。会社ならば自分の価値を上の立場の人が判断・評価してくれます。しかし個人で活動する私たちは、自分で自分の価値を判断・評価するしかありません

私はかつて初心者だったとき、雑談サービスしか出していないのに恋愛相談を持ちかけられたことがありました。もちろん「どんな話題でもOK!」と謳っていた私が悪いのですが…。

そのときの私はひどいものでした。一生懸命考えたのですが、結局は何を答えたらいいのかまったくわからず、苦し紛れに「いやー…、そんな彼氏、もうこっちからフッてしまうしかないのでは…?」みたいなことを言ってしまった記憶があります。本当にひどい。星1を付けられても文句は言えません。
でも今なら状況を具体的に分析して、ある程度の道すじをお客様に提案することができます。

5年前の自分の価値と、今の価値は違います。そして他人が客観的に評価してくれないのなら、自分で評価するしかありません。

猛勉強した後に恋愛相談を正式にサービスとして出品した私は、当初は1分につき100円という料金設定でした。しかし最終的な料金は1分につき160円です。それでもついてきてくれる方もいましたし、離れていく方もいました。しかしそれは最初からわかっていたこと。

でもそのかわりに、初見のお客様も来てくれていました。ただし相談内容は100円だったときよりも難しく複雑なものでした。重たい話も多々あったように思います。つまり値段が上がると単価が上がるかわりに、相談内容もレベルアップするのです。

相談の難しさと報酬の高さはイコールです。
ドラクエだって弱い敵を倒しても経験値やゴールドはちょっとしか貰えませんが、強い敵を倒せば沢山もらえます。
つまり値段を上げるということは新しい難易度に挑戦するということ。そしてそのタイミングを測るひとつの指標が、自分のサービスを客観的に評価してみるということなのです。

値段を上げることに抵抗があるのはわかります。
しかし新しい段階に挑戦してみたくなったときは、思い切ってあげてみるのもいいのではないでしょうか。

◯リピーター限定サービスの是非
ちなみに、たまに初心者さんから頂く質問に「リピーター限定でサービスを出すのはどうなんですか?」というものがあります。
要するに今までのリピーターには今までの値段をキープして提供し、それとは別に値上げしたサービスも平行して実施するというものです。

他のジャンルの活動は私の分野外ですが、電話相談ではあまりオススメできません。そもそも電話相談の料金は20円単位で小刻みに上げていくものであり、例えば100円のときのリピーターと120円のときのリピーターはどうやって区別するのかという疑問が生じます。

それに一度でもサービスを利用すれば「リピーター」ですから、初見の人以外は全部リピーター価格で提供することになってしまいます。これでは値上げした意味がありません。
値段を少しずつ上げる電話相談と、一定額で提供し続けるリピーター限定サービスは相性が良くないのです。

電話相談でリピーター限定サービスを出す場合、そもそもこれ以上値上げすることを考えていなかったり、別の狙いがあったり…。その意図は様々です。あまり参考にはなりません。これは実際に電話相談をやったことがないと気付かない部分だと思います。

「これ以上値段を上げるつもりがなく、なおかつリピーターさんを大切にしたい」という場合のみ、電話相談でもリピーター限定サービスを作ってみてはどうでしょうか。

◯つまり?

・一般的な会社では知識・経験の向上とともにお給料は上がっていくものだよ
・個人で活動するのなら自分の価値を自分で評価しないといけないよ
・サービス価格を上げると、ついてきてくれる人と離れていく人に別れるよ
・新規のお客様も来てくれるけど、相談内容がレベルアップしてることが多いよ
・次の難易度に挑戦する気持ちが大事。そのためにも自分のことを客観的に評価していこうね
・リピーター限定サービスはあまり参考にならないよ

ということでした。

勝手に始めた『ココナラ販売テクニック深堀りシリーズ』。今回でおしまいです。
全部実践する必要はありませんし、私の言うことが絶対に正解!というわけでもありません。最後は自分の考えに従ってほしいと思います。

本当は先週くらいに公開しようと思っていたのですが…。『ふつうの軽音部』が面白すぎて気づいたら最新話まで一気読みしてしまったのです。ヨンスはいいキャラしてるし厘ちゃんの変顔も好き。そんな感じです。

電話相談を頑張りたいという人の参考になっていれば幸いです。
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