♪我が家 - 桜と古墳の街2022初夏 -

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コラム

♪入居から8年数ヵ月、どうやら “最古参次点” となったようです。

都会の賃貸マンション、同じ建物内の他の入居者の名前も知らなくて当然?
エントランス前の郵便受けに名前を掲げているのは、我が号室だけです。
筆名の 『或 頁生』 の宛名で郵便が届くこともあり、本名と連名です。

それでも悪意なき誤配達が、忘れた頃にチラホラと。
先日も他の号室が宛名に書かれた、金融機関からの督促状が(苦笑)。
「この部屋の人、こんな苗字だったんだ」
こういう知り方は複雑ですね。


♪玄関扉の向こうから、ドンガラドンガラと賑やかな音が。
「家電や家具の搬入にしては騒々しいゾ?」
魚眼レンズで覗いてみれば、お引越しの搬出作業が始まっていました。

先輩入居者の真向かいの男性のお名前は、早い段階で知ることに。
「スミマセン!向かいの〇〇号室の◆◆◆です!」
鍵を持たずにエントランスを出てしまわれたこと、瞬時に察せられました。
皇族(もしくは華族)がルーツなのが伺える、非常に珍しい三文字苗字。

その後もこの御仁はこの8年余りの間に、同じ要件でインタホンを鳴らし続けてくださった、親しみやすいお向かいの住人さんでした。

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★ 並列のお隣のベランダからも 同じ空が見えていたはず

見覚えのない綺麗な女性が、テキパキと引越業者に指示を出していました。
「どうやら寿転居みたいだな」
気づけば8年前の若者は、立派なオッサン候補になっていました(笑)。

作業終了後にはご丁寧にご挨拶くださり、笑顔のサヨナラとなりました。
「スズメ食堂の糞害に憤慨(※文字遊び)されての退去じゃなさそうだ」
もちろん声には出さず、胸を撫でおろしたりして?


♪我々が入居した時点ですでに主(ぬし)だった、階下のおばちゃんは、
「このケッタイ(=変・妙)なアンタの名前、一体何のつもりなん?」
筆者の筆名を一言でバッサリ切り捨てたかと思えば、お得意の高笑い。
そんな豪傑だけど心優しい、おそらく傘寿世代の彼女に続く、

*この建物の古株ナンバーツーとなってしまいました。

気づかぬうちに入れ替わり続けた、最後まで名前を知らなかった入居者の記憶も、時系列が怪しくなっています。

まもなくベランダ越しに確かめるであろう蝉時雨は、間違いなく9回目です。

( ^o^ ) 夏だ。


或 頁生(ある ぺじお)


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