人生めちゃくちゃにしてやるぞ!by.弁護士

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こんばんは、玲那です。本日は、売れないホステスだったころの私が遭遇した、今で言うところの『クソ客様』についてお話ししたいと思います。


■お忘れ物をなさった弁護士さん

当時私はジャズバンドの入るパブで働いていました。完全会員制、一見様は一切お断り、既存のお客様の伝手がないと入店できない、というお店でした。それはお店の質を保つためのルールで、実際にとても良い方ばかりでした。

あるとき、常連客の方がお連れになった弁護士さん(初見)が、お忘れ物をなさいました。弁護士事務所の名が入った封筒で、結構ずっしり。

これはきっと職務上大切な書類では!?ということでお電話を差し上げたところ、「事務所に寄っているので届けてほしい」とのお達しが。ちょうど帰り道にその事務所がある私がお届けに上がることになりました。


■弁護士事務所で襲おうとする弁護士さん

事務所へ伺うとドアが開いていたので「〇〇(店名)の玲那です。お忘れ物をお届けにまいりました」と声をかけると奥のほうから「今トイレだから、中に入って待っててー」と声がしました。

ドアを開けたまま、ドアから3歩くらい中に入って、不謹慎ながらジロジロと事務所内を眺めていました。だって、弁護士事務所なんて初めてなんだもの。六法全書とかほんとに置いてあるぅぅぅ~と興味津々。

やがて弁護士さんが出てきて「いや助かったよ。明日使う書類なんだ、ありがとう」とにこやかにご対応くださったので、ではお役目御免ということで帰ろうとすると、弁護士さんは私の肩に手を回してこうおっしゃいました。

「こんな時間に男のところへ来るってことは、分かってるだろ?」

そのときの私の反応がこちら↓


・・・はぁ?(-Д- ) ナニイッテンノアンタ


私を知る方であれば、どんな顔でどんな口調だったか容易に想像できるでしょう。ほんと「はぁ?」ですよ。親子ほど年の離れたオッサ・・・おじさまが何を言ってるんでしょうか。10代ですよ、ワタシ。

すると弁護士さん、肩を抱いた手にグッと力を込めて、こうおっしゃいました。

「俺に逆らうとどうなるか分かってるのか?」

そのときの私の反応がこちら↓


・・・どうなるんスか( ̄д ̄)ハイ?


小娘なもので、礼儀がなっておらず大変申し訳ございません、おほほほほ。



■弁護士さんのお誘いを断るとこうなるそうです

すると弁護士さん、プライドが傷ついたのか、怒りのこもった声でこうおっしゃいました。

「おまえ・・・俺に逆らったら人生めちゃくちゃになるぞ。分かってんのか」

おおおおおおおおおおおお!弁護士さんに逆らうと人生がめちゃくちゃになるそうです。こわーーーーーい!キャー!\(`∇\)(/`∇)/キャー!

ある意味、ヤ〇ザさんより怖いですよね。公的にめちゃくちゃになりそうじゃないですか。なにせ相手は法律のプロですからね。公然&法的に何でもできちゃう怖さ。職権濫用とはまさにこれではなかろーか。

そのときの私の反応がこちら↓


・・・今以上にめちゃくちゃになるなら見てみたいね( ̄-  ̄ )フンッ


失うものがないって素敵&無敵。親から殺されかけて家を捨てて飛び出した人間は、こういうときの腹の座り具合だけはハイスペックです。親より怖いものがなかったこのころ、他人に脅されても何とも思いませんでした。


■覚えてろよ!!と名台詞を吐く弁護士さん

私が怖がらなかったせいか、弁護士さんのほうが引いてしまいました。なので肩に乗っている手を払って帰ろうとドアの外に出ると、

「おまえの人生めちゃくちゃにしてやるからな!覚えとけよ!!」

と叫ばれました。はい、ちゃんと言いつけを守って今でもしっかり覚えています。なんてお利口さんな私。今のところめちゃくちゃになっていませんが、まだ覚えておいたほうがいいでしょうか。

そういえば映画に出てくる悪党も、退散するときには必ず「覚えてろよ!」って言いますね。あれ、いつまで覚えてたらいいんでしょうか。

あ、映画だったらもう一回くらい再会がありますね。「俺の顔を忘れたとは言わせねぇぜ」とか「俺は1日たりとも忘れたことはねぇ。あの屈辱を晴らすまではな・・・!」とか言って主役をピンチに落とす山場がありますものね。

でも残念ながら、私の場合はこれっきりそれっきりで、弁護士さんとの再会は(今のところ)ありません。覚えてろよって言われたから覚えてるのに。大脳皮質スペースを無駄に使っている気がしてなりません。



ちなみにこの方、即行でパブのマスターに報告しましたところ、すぐさま出禁となりました。翌日、弁護士さんをお連れになった常連客様が菓子折り持参でお詫びに来てくださり、一件落着。めでたしめでたし。

当然ですが、すべての弁護士さんがこういう人だというわけではありません。

たまたまこの方がこういうことをなさっただけで、ほとんどの弁護士さんはこんなことなさらない(と思いたい)でしょう。むしろいい迷惑だと思います。崇高な志で取り組んでらっしゃる方も大勢いるでしょうに。

ただ、職業で偏見を持たれやすい元ホステスとしては・・・。

ホステスというだけで人間以下のように言われ、弁護士というだけで人格者のように言われるという現実に憤りを感じます。職業はあくまでも職業であって、その人がどういう人か?は別の話ですよね。

少なくとも自分は職業で判断せず、人となりを見ていかないといけない職業に就いたんだな・・・と思った出来事でした。


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