珍顧客対応シリーズ【店長が商談放棄する】

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今回の珍顧客は牧原さんという方で、もう30年近くのお付き合いのお客さんです。私が、オートバイ事業の会社に勤めていた頃からのお客さんで、最初はハーレーを買ってくれました。父の友人でもあり、話すととても楽しいおじさんでした。

30年近く前にハーレーを売った時の牧原さんは居酒屋を経営していました。
当時、父のオートバイ仲間10人くらいや地元の名士も牧原さんの居酒屋を利用していました。私も何度かお邪魔しました。しかしその頃から、なんか変な感じがしました。

それは、常連のお客さんたちでどう見ても、年下であったり、地元の名士や反社っぽい人達がみんな「おい!牧原ー」と呼び捨てにしてるんです。
私は不思議に思い「なんでみんな呼び捨てにしてるんですか?」と聞いたら
「昔、歌手だった」
「1000人斬りした」
「大穴当てた」
「北島三郎と兄弟分」
「山○組の幹部と盃をかわした」
などなど、と。。。大きいことばかり言って、回りも呆れていたそうです。

その後、時間が経過して私が商売をやるようになって、突然、牧原さんが現れました。
久しぶりの再会でした。私は社交辞令で居酒屋に今度行きますよと言ったら、今は雀荘にしてるんだ。君は麻雀できる?と聞いてきて、カケ麻雀はやらないので「お遊び程度ですよ」と言ったら、是非来てよと言われましたが、タバコ臭そうで、あまり清潔そうに感じなかったので、返事をごまかしました。

そう言っている、数日後に私は都内へ用事があり、駅まで歩いて行き、途中にパチンコ屋の景品交換所があるんですが、なんと牧原さんがダンボールいっぱいにして景品を運んでいます。私は牧原さんと目を合わすと、なんと無視して景品所に行ってしまいました。
私は、なんかここの景品所やばいなーと思い、ジロジロ見ていました。
っていうか、牧原さんがちょっとテンパっていた感じがやばくて、見てはいけないものを見た感じです。

ある日、牧原さんは息子と称する方を連れてきて、今度はガールズバーやってるんだよ!
この辺じゃ、ウチだけだよー
大河原くんなら、サービスするし、いい子つけるよー
と言ってます。私は冷静に原点に戻って居酒屋の方がいいんじゃないですか?と言ったら今までのお客さんの悪口を言い始めて、私も聞かなきゃ良かったと思いました。

そして、審判の日が来ました(笑)
牧原さんがドゥカティを買うと言ってきました。
私はびっくりしました。しかし、本気度は伝わったので対応することにしました。具体的な話をするのに、店長が私に「社長、ぼくがやります」と言ってくれました。
とても頼もしい店長です。
牧原さんはもうひとり、小柄で貧弱なおじさんがいました。長谷川さんという方です。牧原さんと長谷川さんと店長を残し、あとの実務的なことは店長に任せえて私は事務所へ戻りました。30分くらいしたら、店長から内線があり、店長が私と話をしたいとなりました。私はすぐにバックヤードに行き店長と話したらなんと店長が、、、
「あの牧原さんって人、ヤバいですよーちょっと無理です!」と商談を放棄してます。
私は事の真相を確かめるために、牧原さんと長谷川さんのテーブルに座り、
「ごめんなさい牧原さん、店長が具合が悪くなっちゃってー、私がやりますね」と丁重にいいました。

そしたら、牧原さんは大きい声で「俺はこのST-3がいいねー気に入ったよ買う買う!」となり私もありがとうございますとなります。
売買契約書を用意して契約内容を確認してクレジット決済の段階になったら、
「やっさん、買うのはこの長谷川なんだよ!なぁ長谷川!」と威張って言ってます。
私は現場慣れしているので、牧原さんクレジット通らなくて長谷川さんの名前で買うのかーと思いました。しかし牧原さんは「長谷川が乗る!」と言い張ってます。
まあ、私もクレジットが通り契約が完了して長谷川さんに納車すればいいだけだと思ってました。しかし、契約内容でオプションパーツの取り付けで牧原さんが全て口を出し、オリジナルカラーで塗装することを要求してきましたが、長谷川さんはニヤニヤしているだけで
牧原さんのペースでした。

合計金額が決まりクレジット用紙に記入して引き落としの口座や印鑑の段階になった時です。。。
なんと、長谷川さんの銀行通帳と印鑑は牧原さんのカバンの中にあり、牧原さんがそれを長谷川さんに書かせて捺印させてます。
私はなんで牧原さんが持っているのか聞きました。そしたら牧原さんは「長谷川は俺がいないとダメなんだよー大河原くんも社員でそういう奴いるだろー」と言うので、
「いやー普通、他人の銀行通帳と印鑑は持たないですよ、牧原さん騙してるでしょー」と言ったら、顔色ひとつ変えず「長谷川が乗るんだからいちいち細かいこと聞くなよー」と言います。

とりあえず、私も牧原さんとは長い付き合いなので契約内容をクロージングして納車業務に進めました。
いざ、納車日になると牧原さん一人で満面の笑みで来ました。
「私は長谷川さんは?」と聞くとあいつは今入院しているとあきらかにウソを言ってます。
とりあえず、決済も終わっているので納車はしました。

そんな後日、牧原さんと長谷川さんが来店しました。
長谷川さんにオートバイ乗りましたかと聞いたら、牧原さんが「いやいや、俺が今預かってるんだよー」と言ってます。もーヤバいですよねー
しかも、外で話していたら牧原さんが右指を二本立てて長谷川さんを見てます。そしたら、長谷川さんはタバコを取り出し火をつけて牧原さんの指にタバコを挟んでます。
「おいおい!昭和の任侠道親分じゃないんだからー」と思いましたし、
タバコを吸っている牧原さんが、スカしているのがおかしくてしょうがなかったです。

私はあまりにもインパクトがあり、ウチの常連でもある牧原さんの友人たちにタバコの件を伝えたら「あの野郎!大物振りやがってーなめてんなー」とみんな怒ってました。
「やっさん、あとで牧原〆とくよ!」と言っていました(笑)

しかし、なんですよー
牧原さん、私が会社を破綻させたら、噂を聞きつけてすぐに家に来てとても慰めてくれました。人間どこでどうなるか、本当にわかりません。
牧原さんは「俺ぐらいずうずうしく生きなきゃダメだよー」と言ってましたが、とても参考になっています。

牧原さんありがとー

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