【著作権フリー台本】『粘着姑を人工知能で撃退⁉︎』

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小説
完全オリジナル作品。閲覧&使用料500円。
著作権フリー、加筆修正・改変など自由です。
動画編集や声優さん、漫画制作さんのポートフォリオに使用してもOKです。
気弱な嫁に鬼LINE攻撃する粘着系姑「息子ちゃんはこっちの味方だから!」→「本当にアホだな」孤立無援状態の妻にマザコン夫が追い討ちをかける。


【嫁子】29歳、スーパーのパート勤務。温和だが気弱で押しに弱い性格。
【姑美】執念深い性格。
【夫男】34歳。会社員。

私の名前は嫁子。
29歳。去年、2年間の同棲期間を経て5歳上の夫男と結婚しました。
夫の提案もあり、結婚を機に私の地元へ引っ越しました。
幼少期より住み慣れた地域での生活はとても気は楽です。
最近では近所の食品スーパーで働くことも決まり、週4のパート勤務にもすっかり馴れ始めました。
なにもかも順調な日々です。しかし…。

◯嫁子と姑美のLINE(朝)

【姑美】ちょっと、嫁子さん!
【姑美】嫁子さん?
【姑美】聞いてるの?
【姑美】もう朝の8時過ぎよ?もしかしてまだ寝てるの?本当にだらしない嫁ね!
【姑美】〈着信〉
【姑美】〈着信〉
【姑美】嫁子さん!?返事しなさい!
【嫁子】どうかされましたか?お義母さん
【姑美】やっとでた!何してたのよ!私からのメッセージには30秒以内に返事をしなさいと、何度も言ってるでしょ!?
【嫁子】申し訳ありません、お義母さん。これからパートが始まるんです。後から再度メッセージをしてもいいですか?
【姑美】パートと私、どっちが大事なのよ?
【嫁子】えーと、お義母さん…、その…。
【姑美】義理の母親のが重要に決まってるでしょ?そうよね?はい、すぐ復唱
【嫁子】えっと…お義母さんのメッセージが大事です。
【姑美】よろしい。いや、よろしくないわ!貴女がすぐに返信しないから、その分時間を無駄にしたわ。
【嫁子】申し訳ありません…。それで、何か用事ですか?
【姑美】食用油、醤油1L、お米、ティッシュ、みたらし団子…。
【嫁子】えっと…、なんですか?
【姑美】切れてるから今日中に買ってきなさい。あ、社員割ってできるわよね?お願いね?無理なら値引きシールをこっそり貼ればいいわ。
【嫁子】前も言いましたが、値引きは無理です!それに、私今日は夕方まで仕事なんです。それに義実家までは車で片道2時間もあるんですよ?車は夫男さんが職場まで乗ってますし…。
【姑美】うるさい!無理、できないじゃなくて、
【姑美】や、る、の!
【姑美】お金はちゃんと払うわよ、良心的でしょ?
【嫁子】うう…。
【嫁子】そろそろ始業時間だからメッセージは見れません!後、買い物もできません!すみません!それでは失礼します!
【姑美】あ!ちょっと?
【姑美】嫁子さん?
【姑美】途中で切るなんて許さないわよ!
【姑美】嫁子さん!
【姑美】〈着信〉
【姑美】〈着信〉
私と夫男が住んでるマンションと、夫男の実家ー義実家の距離は離れており、夫男も、義実家との付き合いは冠婚葬祭程度で良いと言ってくれています。
結婚当初は「嫁姑問題がなくていいわね」なんて友人から言われたものでした。
義母とは結婚前の顔合わせ、結婚式、盆正月など数えるほどしか対面していません。
第一印象は気さくで良い人だったんですが、この前の正月に会った際にLINEを交換してからと言うもの、もうずっとこんな感じです。
パート上がりLINEを確認すると、義母から50件近い未読メッセージが入っていました。無視すると余計に面倒なことになるのですぐにメッセージを入れました。

◯嫁子と姑美のLINE(夜)

【嫁子】こんばんは、お義母さん。メッセージを返せなくて申し訳ありません。
【姑美】やっと返事した!
【嫁子】やっとって…、仕事中ですからメッセージは見れませんと言ったじゃないですか。
【姑美】そんなの知らないわ!貴女が頼んだもの買ってこないせいで、今日は出前を取ることになったのよ?立て替えといたから、払ってちょうだいよ。
【嫁子】レシートの写真送ってますけど、これ。高級なお寿司屋さんの出前ですよね?しかもオードブルって…。
【姑美】あら、貴女、パートしてるならこれくらい余裕でしょ?
【嫁子】こんな、パート1〜2日のお給料分もある料金なんて払えません!
【姑美】たまには親孝行でもしたらどう?夫男君もそれなりの給料もらってるんだから専業主婦でも充分なんでしょ?
【姑美】どうせ、そのパート代だって、貴女のお小遣いになるんでしょ?
【嫁子】私のパート代は、今後子供ができた時のための貯金に回してるんです!
【姑美】そういうのは身籠ってから言いなさい!未だに子供も出来ないでしょ?やっぱり石女なのかしら?
【嫁子】うちは夫婦でちゃんと話し合って、まだ時期じゃないだけです…
【姑美】どうだか。
【姑美】夫男だって言ってたわよ。早く子供が欲しいって。私に早く孫の顔を見せたいって。嫁子さんが不良品だから、なかなか子供ができないんだって。
【嫁子】え?嘘です、夫男はそんなこと言いません!
【姑美】もっと若い嫁が良かったって、子供ができないのは嫁子さんが適齢期を過ぎてるせいだって。石女じゃないなら、不妊の原因はオバサンだからかしらね!
【姑美】貴女みたいなオバサンと結婚したのもボランティアですって!
【嫁子】そ、そんな…!
【姑美】信じられないなら画面を送ってあげるわ。
義母から送られてきたLINEのスクショを見て愕然としました。
義母から送られてくる私への愚痴に、夫男が同調しているのです。
【姑美】この前なんてね、そろそろうちの近くに新築の二世帯住宅を建てて、同居はどうか?って提案したら、すごく良い提案だね!って喜んでいたわ
【姑美】僕はママの料理が毎日食べたいですって!あの子、高校も県外で寮だったし、大学以降もずっと一人暮らしだったでしょ?
【姑美】毎日嫁子さんの不味いご飯食べさせられたせいで、実家が恋しくなったのかしら〜。
【嫁子】そんな話、私聞いたことありません
【姑美】大体結婚したら嫁は生家を捨てて義実家に尽くすもの!常識でしょ?二世帯住宅は決定事項です。離婚されたくなかったら、1年以内に妊娠なさい!
【嫁子】あの…お義母さん?
【姑美】実はもう二世帯住宅を建てる土地は用意してあるの。だから、家を建てる時の費用は貴女達でお願いね。
【嫁子】え?何の話…?

あれだけしつこくLINEのメッセージを送ってきていたのに、今度はガン無視。
『ママ』って何?それに同居なんて話聞いてない!
戸惑いつつも、私はすぐに夫へLINEを送りました。

◯嫁子と夫男のLINE

【嫁子】夫男…
【夫男】何だ?今、駅に着いた所。
【嫁子】二世帯住宅って何なの!?それに…ママの料理が食べたいって何?あなた、マザコンだったの?
【夫男】何の話だ?
【嫁子】スクショもあるわよ?お義母さんと一緒になって私の悪口言ってたのね?
【夫男】ああ…それね。
【嫁子】ほら!
【夫男】本当にアホだな。スクショの画像、よく読めよ。
【嫁子】え?あれ?
【夫男】俺は自分の事を僕なんて呼ばない、それに、俺が母さんを嫌がってるの知ってるだろ?
【嫁子】うん…。実家を出たくて県外の寮付きの高校に進学したって…。
【夫男】二世帯住宅どころか、今後は冠婚葬祭以外で実家に帰ることはないから、安心しろ。
【夫男】結婚する時に必要以上に母さんに関わるなって忠告したよな?何でLINEを交換してんだよ
【嫁子】お義母さんが強引で…押されちゃって…。断れなくて…。
【夫男】本当にお前は押しに弱いよな。相手にするだけ無駄なのに。
【嫁子】ごめんなさい…。
【夫男】いや、俺も、俺の母さんがアホですまん。もう相手にする必要ない。
【嫁子】でも…お義母さん、返事するまで何十通何百通でもメッセージとか電話するし…。
【夫男】大丈夫。良い方法があるから。

◯嫁子と姑美のLINE(数週間後)
【姑美】ねえ!二世帯住宅の話はどうなってるの?
【嫁子】そうですね〜。お義母さんと同居するの、とても楽しみです!
【姑美】同居する気はあるの?何も連絡よこさないで…
【嫁子】はい!同居すごく楽しみです!
【姑美】え?…貴女達が何も進めないから、私が今日色々と手続きしてきたのよ!後で交通費と手間賃いただくからね!感謝しなさい!
【嫁子】ありがとうございます!お義母さんにはいつも感謝の言葉しかありません!
【姑美】あら、そう?貴女もようやく私を敬う気になったのね?それからこの前言った子供の話はどうなってるの?妊娠したんでしょうね?
【嫁子】はい!子供が産まれたらきっとお義母さんに似た優秀な子が産まれるでしょね。
【姑美】当たり前よ。貴女の遺伝子を継いだら悲惨でs…
【姑美】ね、ねえ。今から貴女達の家に行っても良いかしら!?タクシーで行くから、住所を教えてくれない?
【嫁子】わかりました!お義母さんって和室が好きなんですよね?大丈夫です、ちゃんとお義母さんの意見も取り入れますから。
【姑美】え…?ちょっと、嫁子さん?何の話?
【嫁子】なんですか?お義母さん?
【姑美】私の姉と、うちの主人がめちゃくちゃに怒って、私を追い掛けてくるの!今、なんとか撒いたんだけど…貴女達の家で匿ってちょうだい?
【嫁子】お義父さんは元気ですか?
【姑美】嫁子さん?とにかく、早く住宅言いなさい!車が出せないじゃない!主人が…!姉が来ちゃう!」
【嫁子】もう、スーパーくらい歩いて行ってください。車は出せないんです。申し訳ありません。今夫男さんが使っていて…。
【姑美】嫁子さん!?

翌朝。お義父さんから、義母が逮捕されたと連絡がありました。
なんと、お義母さんが二世帯住宅を建てると言っていた土地は、義母の姉の旦那さんが所有する私有地だったそうです。
義母はその土地の権利書を勝手に持出、独断で家を建てる手続きを進めていました。
その過程で不審に思った関係者から姉の旦那に確認の電話が入り、バレてしまったそうです。
他人の土地の権利書で、家が建てられると思ったんでしょうか?

昔から問題行動ばかりだった義母はついにお義父さんからも呆れられて、絶賛離婚協議中のようです。

ちなみに。押しに弱い私のために、夫が対義母用のチャットbotを作ってくれました。
人工知能も搭載で、義母からのメッセージに自動返信してくれるんです。
夫は小さい頃から過干渉で横暴な義母の事を昔から嫌悪しており、相手にするのが面倒だったという理由から大学時代に友人と防母チャットbotを開発。
今まで義母が息子だと思って喋っていた相手はbotだったのです。
botのセリフがややマザコン風だったのは、友人のイタズラだったとか。
義母の鬼LINEから解放されて、ストレスフリーな日々。
これからも穏やかに過ごせますように。


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