納品が終わった瞬間、ちょっとホッとしますよね。
でも実は、そこからが本番だったりする。
「更新ってどうやってやるんですか?」
「写真を変えたいんですけど、怖くて触れなくて…」
こういう連絡、納品後しばらくすると来ることが多くて。
最初の頃は、そのたびに「あ、説明が足りなかったかな」と反省してました。
お客様が自分でサイトを更新できるようにする。
言葉にすると簡単なんですけど、これが実務では意外と奥が深い。
この記事では、私が実際にやっている対応パターンと、現場でリアルに思っていることを正直に書いてみます。
まずPDFマニュアルを用意する、でもそれだけだと限界がある
多くの制作者がまず用意するのが、PDFのマニュアルです。
ログイン方法・ブログ投稿・画像の変更・お知らせの更新・SEOの入力方法など、一通りの操作をまとめたもの。
私も最初はPDF一本でやっていました。
でも正直、これだけだと限界があって。
お客様はITに慣れていない方が多いし、操作を一度聞いても半年後には忘れていたりする。
「WordPressのダッシュボードってどこですか?」みたいな問い合わせが来るんですよね、何ヶ月も後に。
PDFは「辞書」みたいなもので、能動的に読んでくれる人には刺さるんですけど、「困ったときに開く」には少しハードルがある。
最近はPDFに加えて、動画マニュアルも一緒に渡すようにしています。
LoomやZoom録画、OBSなど、実際の画面操作を録画したもの。
これが思った以上に効果があって、「動画見たらわかりました!」という反応がすごく増えた。
文章より動画、これは実感としてあります。
管理画面を「迷わない設計」にすること、ここが地味に大事
マニュアルをどれだけ丁寧に作っても、管理画面が複雑なままだと意味がない。
そう気づいてから、納品前の「管理画面の整理」に力を入れるようになりました。
よくやるのが、Advanced Custom Fields(ACF)を使って入力欄をシンプルにすること。
たとえばスタッフ紹介ページなら、「名前」「説明文」「写真」の3つだけ入力すれば完成する、みたいな設計にする。
投稿画面を開いたときに余計なものが何もない状態って、お客様にとってすごく安心感があるみたいで。
カスタム投稿タイプで「お知らせ」「実績」「スタッフ」を分けるのも大事です。
一つの投稿画面に全部が混在していると、どこに何を書けばいいかわからなくなる。
分けることで「ここを更新すればいい」がひと目でわかる。
あと、お客様が誤って壊しそうな部分「外観」「プラグイン」「設定」あたりは非表示にしています。
「触れない」より「そもそも見えない」の方が安全なので。
ElementorやSTUDIOは便利だけど、「どこまで自由にさせるか」が鍵
最近、ページビルダーを使って制作するケースも増えてきました。
お客様自身が直感的に更新しやすいというメリットがある。
ただ、実務でやってみると課題も出てきて。
自由度が高い分、レイアウトが崩れたり、不要なHTMLが増えて表示が重くなったりすることがあります。
SEOに影響することもあるので、一概に「便利だからOK」とは言いにくい。
私がよくやっているのは、「更新していいエリア」と「触らないエリア」を最初に決めてしまうこと。
ブログやお知らせ、実績はお客様が自由に更新できる。でもレイアウト・CSS・ヘッダー・フッターはこちらが管理する。
この線引きをハッキリさせておくだけで、お互いのストレスがかなり減ります。
保守契約、これが実は一番お客様に喜ばれる
「更新方法を教えてほしい」というニーズがある一方で、
「正直、自分でやりたくない。任せたい」というお客様もかなり多い。
保守契約という形で、テキストの修正・画像差し替え・WordPressのアップデート・バックアップ・セキュリティ対応などをまとめて引き受けると、「それ、お願いしたいです」と喜ばれることが多いです。
制作者側の本音を言うと、お客様が自由に触れるほど崩れやすくなるし、問い合わせも増えるし、修正の工数もかかる。
だから「触れる範囲を限定して、難しいことはこちらが対応」という仕組みにしておくのは、お互いにとってメリットがあると思っています。
まとめ
結局のところ、「マニュアルを渡して終わり」では不十分なことが多い。
PDF+動画で操作を伝えて、管理画面をシンプルに整えて、更新範囲を明確にする。
この3つが揃ったとき、お客様の満足度がぐっと上がる実感があります。
あと、無理に全部自分でやってもらおうとしなくていいと思っていて。
「難しいことはプロに任せる」という選択肢も、ちゃんと伝えておくのが誠実だと思っています。
納品がゴールじゃなくて、そこからがお客様との関係の始まりですよね。
更新サポートの設計も、制作と同じくらいていねいにやっておくと、長くいい関係が続く気がしています。