ご覧いただき、ありがとうございます。
この記事では普段デザイナーさんが使用しておりますAdobe Photoshopについて、「ソフトの中でどういう動作をしているんだろ〜」と気になる方のために、そのアルゴリズムを解説していく内容になっております。
そのため、デザイナーの方はもちろんのこと、アルゴリズムという言葉に反応するプログラマーの方にも楽しんでいただけるものとなっております。
▽『講演経験豊富な科学者が解説!Photoshopアルゴリズム入門』の今までの記事
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【基礎編】こちらは無料です。
【自動選択ツール編】
【クイック選択ツール編】
【カラー編】
【ぼかしフィルター編】
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今後も執筆予定ですので、フォローいただければ幸いです。
今回はPhotoshop内ツールの『シャープフィルタ』について解説していきます。
画像の構成について
上記画像に見てください。
画像を拡大すると、四角がたくさん見えてきます。
この四角のひとつひとつが画素(ピクセル)と呼ばれていて、画像は画素の集まりで構成されていることが分かります。
この画素ひとつひとつに1色の色がついています。
どんな複雑な画像も、この画素の集まりで再現できます。
例えば、フルハイビジョン(フルHD)のサイズは1920 × 1080画素で表現されます。
横(水平方向)に1920個、縦(垂直方向)に1080個の画素が並んでいるということを表しています。
フルハイビジョン(フルHD)は2Kと呼ばれたりします。
Kはキロを意味してます。
これは、横(水平方向)に約2000個(実際は1920個)の画素があることを示してます。
先ほどの画像をモノクロにしました。
拡大した一部を見ていきます。
モノクロな画素を、256段階の数値で表します。
黒の場合は0、白の場合は255の値が入ります。
128がちょうど中間の値なので、白半分黒半分のグレーになります。
モノクロの画像なので、1画素あたり1チャンネル(1次元)になります。
ちなみに、256段階で1チャンネルなので、1画素あたりの情報量は、
256段階 = 2の8乗段階 = 8bit(1バイト)
になります。
これがフルカラーのRGBの場合は、
8bit x 3チャンネル = 24bit(3バイト)
になります。
そして、これがフルHDですと、
24bit x 1920pixel x 1080pixel = 約50Mbit
になります。
普段私たちが見ているフルHDの画像はこんなに重くないです。
これにJPEGだったりHEVCだったりで圧縮符号化するので、実際私たちが見ている画像はもっと軽いんです。
画像の構成について分かったところで、いよいよ『フィルタ』について説明していきます。