ここ最近、ブログを書いている🖋
桂 猿乃介です。
猿と人って近い存在です。
「お前、猿みたいな顔してるな!」
「猿みたいに激しいな!」
猿を例える表現は、あまりいい感じしませんねw
誰が猿やねん🤚ってなるし(笑)
猿と人との触れ合いを短編小説にしました。
是非、読んで下さい🤗
ある日、深いジャングルの奥地で一匹の猿が木の上から地面にいる人間たちをじっと観察していた。
この猿の名はキキ。キキはとても賢い猿で、いつも人間たちの行動を興味津々で見ていた。
ある日、キキは仲間たちに言った。「ねえ、みんな、あの二足で歩く変な生き物たち、見てごらんよ。彼らの生活はとても奇妙だよ。」
仲間の猿たちは木々の間から顔を出して人間たちを見始めた。
そこには、一群の観光客がカメラを手にして、ジャングルの景色を撮影していた。
「ほら、あの道具を見てごらんよ!」キキが言った。
「あれはカメラって言って、彼らはそれで僕たちの写真を撮るんだ。」
「なんで写真なんか撮るんだ?」若い猿のジンが尋ねた。
「彼らは思い出を残したいんだと思うよ」とキキは推測した。
「でもね、僕たちにはそんなものは必要ない」
「僕たちの思い出はこの木々の中に、風の中に、そして仲間たちとの遊びの中にあるんだ」
ジンは考え込んだ。「でも、あの道具、ちょっと面白そうだな。触ってみたいな」
「ダメだよ、ジン」と年配の猿のバンが警告した。
「人間たちはああ見えて、結構怖いんだ。僕たちのことを怖がらせたり、捕まえたりすることもあるんだぞ」
一方、人間たちは猿たちの存在に気づかずに、ジャングルの中での探検を楽しんでいた。
ガイドのジョンは熱心にジャングルの生態系について説明していた。
「ここに住む猿たちは非常に賢いです。彼らは道具を使ったり、複雑な社会構造を持っています。」
「道具を使うって?」観光客の一人、サラが興味津々で尋ねた。
「そうです。たとえば、木の実を割るために石を使ったりします。また、コミュニケーションも非常に発達していて、声や身振りで意志を伝え合います。」ジョンは答えた。
その時、キキは決心した。「よし、みんな、ちょっと面白いことをやろう。
僕たちもあの人間たちの真似をしてみよう!」
キキは地面に降り立ち、そっと観光客たちの近くに忍び寄った。
観光客の一人がカメラを地面に置いて、風景の写真を撮ろうとしていた。
その瞬間を見計らって、キキは素早くカメラを手に取った。
「わあ、見て、あの猿がカメラを取ったぞ!」観光客たちは驚きと興奮で声を上げた。
キキはカメラを持ちながら、人間たちの真似をして、カメラを覗き込んだ
観光客たちは大笑いしながらその様子を見守っていた。
「それを見せてくれ!」ジンが木から降りてきて、キキに近づいた。
キキはジンにカメラを渡し、二匹の猿はカメラのボタンを押したり、回転させたりして遊び始めた。
「面白いね、これ!」ジンは興奮して言った。
「でも、これで何をするんだ?」バンが興味津々で尋ねた。
「彼らはこれで思い出を残すんだよ」とキキは説明した。
「でも、僕たちにはこんなものは必要ない。僕たちの思い出は心の中にあるからね。」
その時、観光客の一人がそっと近づいてきて、猿たちに優しく話しかけた。「ちょっと、そのカメラを返してくれないか?」
キキは一瞬考えたが、すぐにカメラを返すことにした。
「これを返すよ。でも、僕たちにも君たちの生活を理解するために少しだけ触らせてほしいんだ。」
観光客は微笑んで、カメラを受け取り、猿たちに感謝した。
「ありがとう。君たちは本当に賢いんだね。」
その後、キキと仲間たちは木々の上に戻り、人間たちの観察を続けた。
「やっぱり、人間たちの生活は奇妙だね」とキキはつぶやいた。
「でも、彼らも僕たちと同じように、仲間と一緒に楽しむことが好きなんだ。」
「そうだね」とジンが同意した。「僕たちも彼らみたいに、もっといろんなことを試してみよう。」
こうして、キキと仲間たちは人間たちの真似をしながら、新しい遊びを見つけ、ジャングルでの生活を楽しみ続けた。
人間たちと猿たちの間には、言葉を超えた不思議な絆が生まれ、お互いの存在を尊重し合うようになった。
時間が経つにつれ、キキはさらに多くの人間たちの行動を観察し、彼らから学ぶことが増えていった。
彼はいつも、ジャングルの中での生活がどれだけ豊かで楽しいかを仲間たちに教えながら、人間たちとの共存を模索していった。
こうして、深いジャングルの中で、猿たちと人間たちの間に生まれた奇妙で美しい友情は、いつまでも続いていった。
彼らは互いに学び合い、尊敬し合うことで、共に幸せな時間を過ごすことができたのだった。
おしまい