薬機法はピラミッド

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コラム
前回、薬機法単独では、チェックなどの実務にはあまり役には立たない、と書きました。その理由を「法律の階層」という観点で、説明していきます。

法律の階層 

実は、薬機法そのものには、定義や、大枠のルールなどが書かれてはいるものの、チェックなどの実務に使える、細かいルールはここには書いてないのです。 

では、何を見ればいいのか?、チェックなどの実務における判断基準になるものは、どこに書かれているのか?、と言う話になるのですが、ここで出てくるのが「法律の階層」と言う概念です。

法律はそれ単独で成り立っているものではないのです。
法律:国会を通じて成立したもの。
政令:内閣が定める。法律を施行する為の手続きや法律で定めきれなかった細かい内容を定め。
省令(規則):政令より細かい事を定める。内閣が決めるほどのことではない事柄を、担当する大臣が、その省限りで定める。

出典:元法制局キャリアが教える 法律を読む技術・学ぶ技術[改訂第3版] 吉田 利宏著 ダイヤモンド社
このように、法律の下に細かい事を定めたルールが更に存在しています。勿論、薬機法でも同じです。

薬機法の階層

薬機法の場合は、次の様な階層で、法律、政令、省令が定められています。 

・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令
・医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則

施行令は政令、施行規則は省令に該当します。読み比べてみれば、薬機法施行令や薬機法施行規則の方が、薬機法の本体よりは具体的な記述が多いことはお分かりいただけると思います。しかし、チェックなどの実務では、薬機法施行令や薬機法施行規則を見ることも少ないのです。まだ、この下があるんです。

更に下にあるもの 

薬機法施行令や薬機法施行規則の更に下には、もっと細かいルールがたくさん明文化されており、チェックなどの実務で使うのはそう言ったルールの類いなのです。

そう言った細かいルールは、薬機法を管轄している厚生労働省から「通知」や「事務連絡」と言う正式な文書で示されるものが基本的なケースです。

また、各都道府県の薬機法業務を担当している部門のウェブサイトなどに「事例」として掲載されているパターンもあり、これらも同じようにルールとして考える場合があります。

他にも、化粧品メーカーの業界団体が自分たちで決めて課したルール、「自主基準」と言うもいくつかあります。

勿論、これらの細かいルールは全て、より上位のルールである、薬機法、薬機法施行令、薬機法施行規則を逸脱しない範囲で定められていることは言うまでもありません。

見るべきものは下層にある!

薬機法の条文を読んでも、チェックなどの実務にはあまり役には立たない、その理由がお分かりいただけたかと思います。薬機法を頂点としたピラミッド型の法体系、その下層にこそ、チェックなど実務で使えるルールなどが存在しているのです。

薬機法本体の条文を読んで、理解できずに諦めた方は、これらの様な薬機法の下層にあるルールから読んでみると、理解しやすいかもしれません。先にも書いた様に、下層に行くほど具体的な記述が増えてきますので。

次回は

そんな薬機法の下層にあって、実務に使えるルールを紹介していきます。

(カバー画像はPete LinforthによるPixabayからの画像)
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