国語講師のひとり言「小学校への義理立てはほどほどに」

記事
コラム
『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。ですのでタイトルも「ひとり言」。日々の指導で気づいたあれこれを綴ります。』
6年生の親御さんから「学校行事が立て込んでいて、勉強の時間が取りにくい」といった声をよく耳にします。

音楽会、展覧会、卒業制作、修学旅行……最終学年はとくにイベントごとが盛り沢山。

もちろん学校行事には意味がありますし、思い出作りの大切さもわかります。

ですが、あと数ヶ月で卒業する小学校の行事に全力投球し、疲れ果てて勉強が手につかない日々が続くようなら、さすがに本末転倒と言わざるを得ません

受験をメインで考えるなら、優先すべきはあくまで入試だからです。

でも実際には、小学校のイベントをギリギリまで優先するご家庭は少なくありません。

「小学校に迷惑をかけたくない」「みんなと同じようにさせたい」という気持ちはよくわかります。

その根底にあるのは、塾よりもやはり学校への親和性が高いことがあるのでしょう。

保護者としての付き合いが根付いていて、心情的に「塾より学校」になりやすい。けれど、それは本当にあるべき中学受験の姿なのでしょうか。

軸足がいつまでも学校の方にあると、軸足を思いっきり塾や受験の方に置いていたたとえば私のような受験生には、はっきり言えば確実に負けます。

受験には、ある種の"割り切り"が必要です。「いま何を優先すべきか」を考え、予定や体力の割り振りを冷静に行いたいですね。

受験する以上は合格しないと意味がありません。

受験勉強に回す余力がないほど学校行事に打ち込んでも、お子さんが志望校に落ちて泣いているときに、学校は何もしてくれないですよ。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す