国語講師のひとり言「勉強の最大の敵は『めんどくさい』」

記事
コラム
『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。ですのでタイトルも「ひとり言」。日々の指導で気づいたあれこれを綴ります。』
中学受験の指導をしていると、いろいろな「壁」に出会います。

漢字が苦手、記述が書けない、選択肢がいつも当たらない…。

そのどれをとってもなかなかやっかいな壁ではありますが、最大の難敵があるとすれば、私は迷わず「めんどくさい」だと答えます。

「この問題、やるのめんどくさいな…」「書き直すの、ちょっと…」という小さな声。

これが習慣化してしまうと、子どもは少しずつ学ぶことから遠ざかっていくんですね。

とくに国語では、「ちょっと読み飛ばしてもいいか」「なんとなくで答えちゃえ」といった身勝手な"省略"が、ダイレクトに失点につながります。

問題をよく読む、記述の答えを推敲する、設問の条件を見直す──これらはすべて「めんどう」な作業です。

しかし、それをきちんと1つずつこなせる子が、最後には合格にたどり着きます。

もちろん、誰だってめんどくさいことは嫌です。

けれどそこで、「やりなさい!」と頭ごなしに叱るのは逆効果。

「めんどくさいと思っても、一歩がんばれると強くなるね」と声をかけてあげる方が、のちのち成長につながります。

それに「めんどくさい」を乗り越える経験は、勉強以外の場面でも生きてくるもの。

だからこそ「今、ちょっとだけがんばること」を応援してあげてください。

中学受験で成功する子は、必ずしも天才タイプではありません。

「やらなきゃ」が「やろうかな」に変わり、「めんどう」なことにも地道に向き合える──そんな小さな習慣が積もり積もって大きな差になるのです。

サービス数40万件のスキルマーケット、あなたにぴったりのサービスを探す