国語講師のひとり言「中学入試は"落とす"ためのテスト」

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『個別の授業で面と向かっては言いにくい話をコラムにしています。ですのでタイトルも「ひとり言」。日々の指導で気づいたあれこれを綴ります。』
漢検や英検だって落ちますが、基本的なスタイルとしては「どこまで力がついたかな?」と実力の定着を見るためのテストです。

合格・不合格は、ようするにその実力を検証した結果、希望は「英検2級」だけれどあなたはまだ「3級」レベルですよ、と言われているだけ。

もちろん小学校のテストも同様ですね。

授業で勉強したこと、ちゃんと身についてるかな?というのがテスト実施のスタンスであり、そこに選抜(ふるい落とし)の要素はありません。

では塾のテストはどうでしょうか?

じつは塾のテストも、ふつうは英検・漢検や小学校のテストと同じです。

日ごろの塾の勉強を通して、学習事項がどれだけ身についたかをはかるためのもの。

ただし「組み分けテスト」は異なります。

塾がもっとも力を注いでいるであろう一番上のクラスに入ろうと思っても、順位が定員の数に満たなければ、ふるい落とされる結果になるからです。

そして、こと中学入試に関する限り、その目的は「落とす」こと以外の何物でもありません。

ときどき「何事も経験だから、無理かもしれないけど挑戦させてみたいんです」とかおっしゃる親御さんがいますが、正直首肯いたしかねます。

「落とす」のが目的のテストだからあんなに問題が難しいわけで、そこを潜り抜けたら良い経験になるとか、そういう牧歌的なものじゃないんです。

入試にあるのは数字だけ。大事なのはあくまで点数であり、定員の数であって、1点でも足りなければハイさようならの冷酷無比な世界です。

中学入試の実施目的は、殺到する受験生の多くをふるい落とすこと。

そのことを重々噛みしめて勉強しないと、そのことを重々噛みしめて勉強しているライバルに勝つことはできません。

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