悪性リンパ腫-壮年期-入院4日目-ゴードン-1-アセスメント(健康知覚-自己概念のみ)

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【はじめに】

このブログでは、アセスメントの見本をご紹介していきます。
私が看護学生や新人看護師の時、看護過程の展開をするにあたって、どのように記載したら良いか分からずに困った経験があります。
そんな時、先生や先輩のアセスメントの見本を確認させて頂き、
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と今まで悩んでいた書き方が、
一気に整理できるようになりました。

「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
書き方の見本を参考にすることで、理解が進み、自分の知識も広がります。
また、日本語の使い方や言い回しについて、学習することができるので、文章力をつけることにも役立つと考えています。

ぜひこのブログを参考にして、ご自身のアセスメント力の幅を広げる糧にして頂ければ幸いです。

当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです。ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用するようにしてください。

当ブログの内容を無断で複製・転用することは、許可していません。
著作権侵害に当たるので、他の方に見せたり、コピーして配布することは禁じます。

注意点を守って活用していただければ幸いです。

内容は適宜、最新の内容に更新します。
看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なりますので、確認する方によっては、一部不十分な部分がある場合があるかもしれません。


【サービス紹介】


事例の見本を作ってほしい!
アセスメントの書き方がどうしても分からない!
といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、
興味がある方は、気軽にご相談ください。
※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。


【アセスメント例】

〇患者情報

1. 患者紹介
【氏名・年齢・性別】:Bさん、59歳、男性
【 職業 】:会社役員、告知を受けた後仕事は休職中。退院後の仕事復帰への希望が強い。
【家族構成】:妻56歳(主婦)、娘26歳(会社勤務)の3人家族、妻は、近所にいる母の介護を行っている。
【診断名】:悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫・DLBCL)
【既往歴】:糖尿病、内服コントロール中、高血圧、脂質異常症、外痔核、内服は自己管理できている。(妻が準備してくれていた)
【性格】:緊張しやすい。仕事中心に生活していたが、趣味や近所づきあいできている。
【 背景 】:身長 167 cm、体重 54 kg、体表面積 1.6 cm。家族関係は良好で、妻は3日1回面会に来て、「しっかり治療してきてね」と言っている。仕事上週3回は 喫煙歴あり(1日20本、40年間)。飲酒は、ほぼ毎日ビールなら500mL 程度、ウイスキーなら水割り 2 杯程度の晩酌をしていたが、アルコールに依存する傾向はみられなかった。釣りが趣味で休みの日は車で出かけることが多い。基本的 に毎日排便はあるが、環境の変化等で便秘になりやすく、もともと外痔核があり 時々痛みがある。睡眠薬を使用したことはないが、睡眠は浅いことが多い。通常 朝7時に起床し、夜0時過ぎに就寝していた。特に健康のために気をつけてい たことはなく、信仰している宗教もない。視力・聴力・触覚・味覚・嗅覚の障害、 感覚障害はない。認知機能障害やコミュニケーション障害も見られない。ADL は自立していた。薬品や食品のアレルギーはない。
2. 入院までの経過
2017年の夏ごろから、下腹部にしこりを自覚した。しこりが徐々に増大してきていたので、近医皮膚 科を受診し経過観察していた。その後左ひじにも結節が出現し、皮膚生検の結果、悪性リンパ腫が疑わ れ、10月25 日大学病院にて確定診断を受ける。11月26日、化学療法目的にて入院となる。本人に病 状の説明があり、11月から仕事を休職して治療に当たることにした。入院後は臥床していることが多い。
3.治療 R-CHOP療法(6クール予定)
■治療1日目:
リツキシマブ(リツキサン®)600 mg/日
CHOP....シクロホスファミド水和物(エンドキサン) 1,200mg/日 点滴注射 ドキソルビシン塩酸塩(ドキソルビシン塩酸塩) 80 mg/日点滴注射 ピンクリスチン流酸塩(オンコビン®)2mg/日点滴注射 プレドニゾロン(プレドニン) 60 mg/日内服
・治療2日目~5日目:プレドニゾロン(プレドニンB)60mg/日内服
4.1クール目のAさんの治療中の経過(治療1日目~4日目)
1) 治療1日目(11月29日月曜日)
○リツキサン®投与
・末梢静脈留置カテーテルよりリツキサン投与開始。開始 10分で SpO289%に低下した。 インフュージョンリアクションとみられる喘鳴、軽度呼吸困難出現した。酸素 2L/分開始してリツキサンの投与を一時中断し、30分休憩後再投与開始し、問題なく終了となる。 OCHOP療法開始 ●末梢静脈留置カテーテルより CHOP療法を開始する。アレルギー症状なし。血管確保部位の観 察をこまめに行う。終了後手指の浮腫があり、夕方の体重が 56 kg と 2kg増加したため、フロセミド 10mgを静脈注射する。
 2) 治療2日目(11月30日 火曜日)
・体重が 54kgに減少した。食事は全量摂取できている。排便は1回あり(普通便)。
 3) 治療3日目(12月1日 水曜日)
・食欲低下あり、食事は 50%摂取した。
・昼から食前に制吐薬のメトクロプラミド(プリンペラン®)の内服を開始する。
・排便はあるが硬便であり、緩下剤の酸化マグネシウム(マグラックス®)毎食後1錠内服開始と
なる。
4) 治療4日目(12月2日 木曜日)
・食事は食前の制吐薬を内服し、80%摂取できている。
・排便は硬便で少量のみである。酸化マグネシウムを毎食後2錠に増量し、ピコソルファートナト リウム水和物(ラキソベロン®)を就寝前に5滴内服する。もともとの外痔核の痛みが出現し、 大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン配合(強力ポステリザン)軟膏が処方される。
・夜間不眠があり、ブロチゾラム(レンドルミン)が処方される。
・毎食後のうがいはまだ習慣化されていない。
5. 治療4日目(12月2日)の B さんの状況
・体温 36.7°C、脈拍 68回/分、血圧 120/72 mm Hg、朝の血糖値 138 mg/dL。 排便が硬めで少量しかな
く、肛門部痛が出現していること、夜間あまり眠れなかったことを訴えている。
・食事は糖尿病食 1,800kcal で、治療前は全量摂取していた。
・皮膚の乾燥はない。
・排尿:5~6回/日、夜間1回。
・「なんだか寝つきが悪い感じだな。気持ちのせいかもしれないけど」 ・「朝ごはんは一応食べたよ。昨日から食事の前に吐き気止めを内服しているんだけどね。食べたくないんだ。吐き気はないよ」 ・「(プレドニゾロンは)大事な薬って言ってたけど、でも苦いんだよね」
・内服管理は「家にいたら奥さんが薬を出してくれるからそれを飲めばよかったからね。家に帰ったらまた用意してもらうさ」
・「自分の副作用のことを記録していたよ。看護師さんから書いておくように言われたから」 ・「便が硬いから薬を飲んでいるんだ。毎日ちょっとしか出ないんだよ。毒があるから痛くなりそう
で、お尻にも力いれられないしね」
・「うがいは朝起きた時にしたから、(昼は)もういいんじゃないかい」
・「うがいは部屋の人もみんなうがいをしているみたいなんだよ。ちょっと行ってくるよ」
・「睡眠薬ってなんだか怖くてね。今日眠れなかったらどうしようかな。軽い薬はあるみたいだけど。 ・「治療は6クールやるって言われているんだ。外来にかかるとしても片道1時間かかるし、1日目
の点滴でまた具合が悪くなったりしないのかな。吐き気とか便秘にまたなるのかな」
・退院後は「奥さんに送ってもらう予定だけど、おばあちゃんの面倒もみてるから大丈夫かな。あま
り負担はかけたくないけど、でも今まで相談してきたからこれからもいろいろ相談していくさ」 ・「髪も抜けるんだよね。恰好悪いな」
・「6クールって長いよね。そんなに治療できるかな。治療の効果がなかったらどうするのかな。仕 事は本当にできるようになるのかな。仕事しているのが一番だけど、病気を治さなきゃ仕事どころ じゃないからね」 ・「今はなんだかだるいけど、体調良くなったら釣りにも行きたいんだよね。俺の釣った魚、家族も
近所の人も喜んで食べてくれるんだよ」

〇アセスメント内容 自己知覚-自己概念

〇自己知覚- 自己概念 アセスメント内容

【自己知覚- 自己概念で記載する内容】
■性格 ■社会役割 ■家族内役割 ■今後の疾患の見通し など
■びまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは、悪性リンパ腫の種類の1つで、リンパ球の中のB細胞から発生する非ホジキンリンパ腫である。月単位で病気が進行する「中悪性度」に分類される。基本的な治療は、がん細胞の中の増殖に関わる分子だけを標的とした分子標的薬のリツキシマブと、化学療法を併用するR-CHOP療法、放射線治療の組み合わせである。病気の進行度(病期)や病変の大きさによって、治療の期間や組み合わせ、予後が変わってくる。
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