慢性腎不全-壮年期-入院時-ゴードン-1-アセスメント

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【はじめに】

このブログでは、アセスメントの見本をご紹介していきます。
私が看護学生や新人看護師の時、看護過程の展開をするにあたって、どのように記載したら良いか分からずに困った経験があります。

そんな時、先生や先輩のアセスメントの見本を確認させて頂き、
「なんだこんな風に書けばよかったのか!」と今まで悩んでいた書き方が、
一気に整理できるようになりました。

「百聞は一見に如かず」という言葉もあるように、
書き方の見本を参考にすることで、理解が進み、自分の知識も広がります。
また、日本語の使い方や言い回しについて、学習することができるので、文章力をつけることにも役立つと考えています。

ぜひこのブログを参考にして、ご自身のアセスメント力の幅を広げる糧にして頂ければ幸いです。


当ブログの内容は、ご自身の課題や実習への使用に限り、自由に使用して良いです。ただし、あくまでも見本なので、自己責任で使用するようにしてください。

当ブログの内容を無断で複製・転用することは、許可していません。
著作権侵害に当たるので、他の方に見せたり、コピーして配布することは禁じます。

注意点を守って活用していただければ幸いです。


内容は適宜、最新の内容に更新します。
看護学生さんの力になれるレベルを目指して作成していますが、アセスメントや看護計画の作成時間は、事例によって異なりますので、確認する方によっては、一部不十分な部分がある場合があるかもしれません。

【サービス紹介】


事例の見本を作ってほしい!
アセスメントの書き方がどうしても分からない!
といったお悩みの方は、こちらのサービスを利用もございますので、
興味がある方は、気軽にご相談ください。
※ 時期によっては対応できないこともあるのでご了承ください。


【今回の情報】

〇 基本情報

■ 氏名:A氏
■ 性別:男性
■ 年齢(歳):68
■ 現病歴:慢性腎不全
■ 既往歴:糖尿病、糖尿病性腎症、高血圧、高脂血症、両下肢閉塞性動脈硬化症
■ 身長(㎝):168
■ 体重(㎏):62
■ 標準体重:62.0928
■ BMI:21.9
■ 肥満度:普通体重
■ 活動レベル:ふつう(II):座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合
■ 必要カロリー:2400 kcal
"■ 家族構成:妻、娘 
現在は妻と二人暮らし"
■ 職業:無職
■ 性格:怒りっぽい
■ 嗜好:ビール1日2缶、たばこ1日5本程度
■ 趣味:テレビ鑑賞、映画鑑賞
〇 ADL・食事など
■ 歩行・移乗関連:移動歩行 自立
"■ 排泄 排尿 排便:トイレ動作は自立
(入院前)
排尿:10~12回/日 夜間頻尿
排便:2日に1回"
■ 食事:自立、食事は8割程度を摂取できている。塩分6g以下の制限食。
"■ 水分:(入院前)口渇で水分多めに摂っていた
(入院後)水分制限1000ml/日"
■ 嚥下力:問題なし。
■ 入浴:一部介助
■ 着脱衣:一部介助
〇 IADL
■ 服薬:看護師管理
■ 掃除:
■ 洗濯:
■ 買い物:
■ 調理:妻が担当している
■ ゴミ出し:
■ 通院:1か月に1回通院できる
■ 金銭管理:できる
■ コミュニケーション:可能
■ 社会参加:あまり好きではない
■ 睡眠:夜間の排尿で時々眠れないことがある
■ アレルギー:なし
■ 信仰:なし
■ 経済状況:
〇 入院経緯
10年前に糖尿病と診断を受ける。1か月に一回の定期受診で内服治療していたが、飲み忘れや自己判断で休薬することも多かったと話している。1日1回の自己血糖測定を実施していたが、うまく測定できないこともあり毎日は実施していなかった。最近夜間頻尿で夜目が覚めてしまいよく眠れず、疲れやすくなんとなくやる気がおきない日が多くなってきた。血圧も150台から調子が悪いと180台になることもあり、朝から足の浮腫みが続いていた。定期受診採血の結果がHgbA7.8とBS値230今回は糖尿病性腎症の悪化による慢性腎不全の診断を受け、その治療と教育目的で入院となった。
〇 治療経過1
糖尿病薬は内服薬を調整し血糖降下薬の内服薬が1剤追加となった。慢性腎不全に対しては今のところ保存療法でニューロタンの内服が開始となり血圧は120台まで安定し、下肢の浮腫は軽減してきており倦怠感も軽減してきている。他にも以前からの内服薬は併用したまま今回の入院で内服薬が追加となる。入院前までは口渇症状があり飲水量1000mlを超えることもあったが、入院中は1000ml制限で飲水チェック表に自己で記載し管理ができている。医師より「今後これ以上悪くなれば将来は透析治療を考えていかなければいけなくなりますね。」と説明を受け、退院に向けて治療を受けながら食事や運動療法による指導をして血圧、血糖コントロールをしていくこととなった。
〇 バイタルサイン
時期:入院時
体温 ( ℃):36.7
収縮期血圧 (mmHg):168
拡張期血圧 (mmHg):98
脈拍 (回/分):68
SPO2 (%):99
酸素器具:
酸素量 (L/分):
呼吸数 (回/分):12
〇 バイタルサイン
時期:入院4日目
体温 ( ℃):36.6
収縮期血圧 (mmHg):123
拡張期血圧 (mmHg):88
脈拍 (回/分):65
SPO2 (%):98
酸素器具:
酸素量 (L/分):
呼吸数 (回/分):13
〇 本人や家族の言動
「透析は絶対やだ。今回は本当にやばいと思ったから頑張るよ。」
〇 本人や家族の言動
「たばこも酒もやめられないしな、、塩分は母さんも気にしてくれてるけど夜は晩酌でつまみだけになっちゃうこともあるしね」
〇 本人や家族の言動
「前も説明は聞いたけど、あんまり覚えてないわ。」
〇 その他
妻「私のいうことはあんまり聞かなくて。でも今回は本人も頑張る気みたいなので私も頑張ります。」
■ 採血データ
白血球数(WBC)【㊣ 【30~90 102/μl】:9800
赤血球数(RBC)【㊣ 400~540 104/μl】:456
Hb(ヘモグロビン)【㊣ 13~17 g/dl】:12
Hct(ヘマトクリット)【㊣ 36~48 %】:36
PLT(血小板数)【㊣ 11~34 104/μl】:15
好中球【㊣ M【㊣ 40~60%】:55
リンパ球【㊣ M【㊣ 30~41%】:35
PT(プロトロンビン時間)【㊣ 10.2~13.1秒】:
APTT(活性化部分トロンボプラスチン時間)【㊣ 23.3~35.6秒】:
フィブリノゲン【㊣ 190~360mg/dl】:
D-ダイマー【㊣ 0.0~1.0μg/ml】:
TP(総蛋白)【㊣ 6.5~8.3g/dl】:6.4
Alb(アルブミン)【㊣ 3.8~5.3g/dl】:2.8
T-Bil(総ビリルビン)【㊣ 0.3~1.2mg/dl】:1.1
D-Bil(直接ビリルビン)【㊣ 0.1~0.4mg/dl】:0.2
AST(GOT)【㊣ 8~40IU/L】:55
ALT(GPT)【㊣ 5~40IU/L】:65
LDH【㊣ 115~229IU】:135
ALP【㊣ 109~321IU/L】:222
γ‐GTP【㊣ M10~68】:56
Ch-E(コリンエステラーゼ)【㊣ 207~463IU/L】:333
CPK【㊣ M 62~230IU/L】:200
CPK【㊣ F 45~183IU/L】:
AMY(アミラーゼ)【㊣ 37~125IU/L】:65
GLU(グルコース・血糖)【㊣ 69110mg/dl】:230
HbA1c【㊣ 4.7~6.2%】:7.8
Na(ナトリウム)【㊣ 136~145mEq/L】:145
K(カリウム)【㊣ 3.5~4.8mEq/L】:4.9
Cl(クロール)【㊣ 100~110mEq/L】:110
CRP【㊣ 0~0.3mg/dl】:0.1
TG(中性脂肪)【㊣ 30~150mg/dl】:150
T-CHO(総コレステロール)【㊣ 125~225mg/dl】:128
HDL-C【㊣ M:32~87mg/dl】:110
HDL-C【㊣ F:40~103mg/dl】:102
LDL-C【㊣ 70~139mg/dl】:102
"BUN(尿素窒素)【㊣ 7.5~20
mg/dl】:52"
CRE(クレアチニン)【㊣ M:0.6~1.1mg/dl】:2.4
CRE(クレアチニン)【㊣ F:0.4~0.9mg/dl】:
UA(尿酸)【㊣ M【㊣ 3.5~7.5mg/dl】:7.4
UA(尿酸)【㊣ F【㊣ 2.5~6.5mg/dl】:
Fe(鉄)【㊣ M【㊣ 54~200μg/dl】:125
Fe(鉄)【㊣ F 【㊣ 48~154μg/dl】:
e GFR57㎎/分
尿検査タンパク尿(⧻)
糖(⧻)
血尿(-)
ケトン体(+)


1.健康知覚-健康管理

〇健康状態、受診行動、疾患や治療への理解、運動習慣、服薬状況、身長、体重、BMI、飲酒、喫煙の有無、既往歴
糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が多くなりすぎる病気です。初期には症状がほとんどありませんが、進行すると動脈硬化が進み、脳卒中や虚血性心疾患になりやすくなります。また3大合併症として、網膜症、腎症、神経障害があり、失明や透析につながる病気でもあります。(厚生労働省e‐ヘルスネットより)

慢性腎臓病とは
・腎機能が慢性的に低下したり、尿たんぱくが継続して出る状態。
腎臓の働きが通常より60%以下に低下したり、尿たんぱくが出る状態が慢性的に続くと慢性腎臓病(CKD)と判断されます。
CKDは「Chronic Kidney Disease」の頭文字で、2002年に米国腎臓財団が定義しました。
腎臓は一日に150~200リットルの血液をろ過して、尿を作り老廃物を排泄する大切な役割をもつ臓器です。他にもミネラルなどのバランスを調整したり、血液を作り出すホルモンを分泌したりと多くの働きをします。
腎臓機能を示す指標としてはGFR(Glomerular Filtration Rate)がありますが、これは腎臓の中にある毛細血管の集合体である「糸球体」が1分間にどれくらいの血液を濾過して尿を作れるかを示す値です。GFRが1分間に60ml未満の状態または尿たんぱくが三ヶ月以上続くとCKDと診断されます。
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