現実の見えない人達(臨床心理士編 逆転移)

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スクールカウンセラーや産業カウンセラーなど、カウンセラーと名の付く仕事は沢山ある。カウンセラーの乱立で国家資格としての公認心理士制度も立ち上がったが、資格を持っているから、必ずしも良いカウンセラーとは限らない。
私自身、この仕事を始める前に、臨床心理士3人にカウンセリングを受けてみたことがある。心理系の大学院を出た、プロフェッショナルのカウンセリングが、どういうものだか知りたかったからだ。

※カウンセラー
民間資格から国家資格まであるが、カウンセリングは誰でも出来るので、カウンセラーと名乗る事ができます。

※臨床心理士
心理系の大学院を出た人が取れる資格で、一昔前のカウンセリングと言うと、臨床心理士のカウンセリングを指していました。

初めて受けるカウンセリングであり、私にとって未知の世界だった。
相談内容は自覚していることであり、自分の中で答えが出ているものだったが、臨床心理士のカウンセリングは、私自身の中でどのように意識変革が出来るか、自分自身で実感してみたかったからだ。

3人の臨床心理士に、順番にカウンセリングを申し込んでみた。
どの臨床心理士も同じで最初は「今日はどうなさいましたか?」とありきたりの切り出しから始まり、私は相談内容を話した。
3人とも私の話しを聞きながら、私が言葉をきちんと理解して話している事を暗黙のうちに確認している。これはカウンセリングでは非常に重要なことである。そして、臨床心理士は、頷きながら傾聴してくれる。
ここまでは、どの臨床心理士も同じだ。

多分、初めてカウンセリングを受ける人は、私と同じ感想を持つと思う。
ただ、話を聞いてくれるだけで、何の効果があるのだろうか?と。
愚痴を言いたくて、言うとすっきりするとする人には、守秘義務のある臨床心理士に話す事は、他者に口外される心配も無く、当事者達の間に割って入ることもないので良いかも知れない。

私は愚痴ではなく自分自身の事で相談したので、拍子抜けしてしまった部分がある。
そして臨床心理士が答えを出してくれるものなのかな?と思っていたが、傾聴しているだけで、一通り話が終わると他に何かありますか?と言われたので、相談内容に対して、どうしたら良いのでしょうか?と尋ねてみた。

他のクライアントの場合はわからないが、私は3人の臨床心理士に真っ先に言われた事は、言葉をきちんと理解して話しているから、現実が見えている方だと推察できる。ロジックがきちんとしているので、嘘を言ってるわけではないですね。と前置きを置いてから、臨床心理士が疑問に思ったことを聞いてきたり、私の考え方を述べさせたりして終わってしまう。
そう。カウンセリングとは自分で問題点を話し、自分で答えを見つけるものなのだ。

1人目は2回目のカウンセリングであっさりと、私の出している答えと同じ答えを出してきた。お題が簡単だったのかと思い、2人目の臨床心理士には複雑な内容を相談してみた。
2人目は何回かに渡り、私自身の複雑な内面の相談をしてみた。この方も何回かで、あっさりと私の性格まで見抜いた。
3人目は2人目と同じ内容で相談してみたが、非常に面白い反応をした。
そう。3人目は現実の見えない臨床心理士だったのだ。
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